2011年6月4日(土) - スタッド・デュ・レイ(ニース)
Hungary
0
0-0
0-2
2
Mexico




得点者
58'
66'
ダビラ
オランティア


メキシコが先日の大敗から立ち直り、ハンガリーに0-2で勝利を収めた。前回と比べて戦術的な応用力があったこと、そして一対一で後れを取らなかったこと、さらにはダビラのスーパーゴールが生まれたことが勝利に繋がった。

一昨日の試合からスタメンは2人が変更。センターバックの一角に機動力があるロエラが入り、レジェスが一枚上がってボランチに。そしてそのパートナーにピノンを置いてきた。

まず最初に狙ったのは、フランス戦ではあまり有効に使えなかった長いボール。サイドのスペースを常に狙って放り込むことで、相手のラインを下げて攻撃力を削ぎ、プレスをかけて押し込む。15分あたりからは相手がサイドを締めてきたが、その分空いた中盤のスペースを利用してボールを回す形にシフトした。

その中で決め手となったのは右サイドのオランティアとトップ下のダビラ。前者は積極的にドリブル突破を仕掛けてカトナを翻弄し、何度も決定的なクロスを供給した。そして後者は後半、リビエラとイサソラが投入されてマークが緩くなったところで高い個人技を見せた。

58分、ダビラは左サイドのハーフウェー付近でボールを奪うと、すかさずドリブルで持ち上がる。向かってくるマークを次々とかわして中央に切れ込み、利き足ではない右でシュート。見事な4人抜きゴールを決めて先制点を奪取した。

そして66分には相手のミスから追加点を奪取。交代で入ってきたバロフのクリアがフィオラに当たり、プレスに行っていたオランティアの足元に転がってきた。活躍のご褒美を頂いた形となったオランティアが冷静に流し込んで2点目。試合を決めた。

ただし、敗北したハンガリーも決して終始押されていたわけではない。序盤のロングボール攻勢に対する守備固めは相手のペースを失わせるに十分であったし、カウンターもそれなりには効いていた。下がりすぎた時間も長かったが、50分前後にバロフを入れてから数分は息を吹き返し、ラインを高く保って強力なプレスで流れを引き戻した。

しかしその時間帯にダビラのマークを外してスーパーゴールを決められ、さらにバロフの大ポカで2点目を失ってしまった。引き分けに出来た試合を、運が足りずに落としてしまったという表現が正しいのではないか。

(筆:Qoly編集部 K)


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