開催国の意地と大歓声が有利な判定と流れを呼ぶ
チュニジアが先制点を獲ったということは、この展開で言えばほぼ試合は終わったかのようなものであった。赤道ギニアはここまでほとんどチャンスと言える場面は作れておらず、攻めていてもゴール前には全く入らせてもらえなかったからだ。
しかし、開催国の意地というべきか、終盤には両サイドバックを下げてアタッカーを投入する超攻撃的システムを使い反撃。リスクを冒しながらチュニジアを押し込んで攻めると、これが結果に繋がった。
後半ロスタイム、左サイドで起用されたかつてのエース、イバン・ボラドがボールをキープ。ペナルティエリアに侵攻してハムザ・マスルーティと接触すると、これがペナルティキックの判定に。
大きな歓声が轟く中でバルボアがこれをきっちりと決め、土壇場で同点に追いつくことに成功。試合を延長戦に持ち込んだ。
守備的な交代を行っていたチュニジアと比べ、攻撃的になった上に大観衆からの後押しが加わった赤道ギニアには勢いがあった。
延長戦は赤道ギニアが激しい攻撃を仕掛ける展開となり、102分に追加点を奪取する。バルボアが自身のドリブル突破で得たフリーキックを蹴り、素晴らしいシュートをゴール右上に決めた。
この後チュニジアの反撃に最後まで耐えきった赤道ギニアが同国初のアフリカネイションズカップ準決勝進出を決めた。
優勝を果たした2004年大会以来3度準々決勝で敗れているチュニジアであるが、今回も壁を破れず。6大会で4度のベスト8敗退となった。