「フットボールにおいてギャンブルするのは文化」

サッカー選手とギャンブルの関係性についての研究結果が発表になったと、英紙『Telegraph』が伝えている(主に英国での話)。

それによれば、試合前にホテルやチームバス内で行ったポーカー(の結果?)に気をもむことで、ピッチ上での低パフォーマンスに繋がっているという研究結果が報告されたとのこと。

また、トップ選手のなかには、ギャンブルに興じていることをパートナーから隠すために、オンラインのベッティング・サイトを利用している者もいるという。

チェスター大学のグレアム・ロー氏は34人の現役・引退選手たちにインタビュー。代表選手やプレミアリーグでプレーする選手、下位リーグでプレーする選手も含まれていたとのこと。

選手たちは、ギャンブルで生じる心配事・懸念・不安(原文はworries)が、どれほどピッチ上のパフォーマンスを損なわせるかについて語ったという。

ロー氏は、「(ギャンブルに興じた?)選手たちは期待されたようなレベルで働くことが出来なかった。このことはチームがギャンブルについて怒りを覚えることにつながっています」とコメント。あるプレミアリーグの選手は、「かなり負けて、難問を抱えた。試合中そのことしか考えてなかったからね」と語ったそうだ。

また、別のプレミアリーグの選手はチームメイトについてこう証言した。「試合に向かう途中、彼は2000(ポンドだとすれば30万円)ほど負けた。まだ18歳だった。試合中もショックを受けていたよ」

そして、かつて英2部でプレーした元選手は、「多くの選手が多くの金を失うのを目にした。そして、試合になれば、彼らはひどい経験かひどい試合をした」、「自分が監督になった時、カードゲームを禁止にしようとした。だが、本当に止めさせることは不可能だ」と述べている。

ロー氏は選手とギャンブルの関係についてこう語った。

グレアム・ロー(チェスター大学)

「選手たちは、アウェイゲームへの遠征やプレシーズンツアーでの練習終わりの暇つぶしとしてギャンブルをやっています。

一般的な意見とは反対に、彼らの行動は厳しく管理・制約されているので、すぐに退屈になるんです」

「以前までのギャンブルの環境はより社会的で、グループの交流を促進させるものでした。

ですが、今はインターネットによって、こっそりギャンブルすることが可能になっています」

最後に、プレミアリーグでプレーするある代表選手はこのように吐露したそうだ。

「チームバスで賭けるのを好んでいた。でもオンラインで賭けられるようになってから、さらに悪化した。

誰にも知られずに、いつでも出来た。かなり負けたよ。

1,2年後に妻が気付いて、彼女の助けで今は制御できている。

フットボールにおいてギャンブルするのは文化だ。そして、それにのめり込んだ時には危険なことに成り得る」

【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ

大谷翔平より稼ぐ5人のサッカー選手