3月26日(月)、Qolyが主催するイベント「Qolyサッカーミーティング Vol.1」が東京・恵比寿で行われた。

今回は「人材育成」をテーマに、筑波大学蹴球部とFC東京の2チームから、現役学生選手と現役スカウトを招いてトークライブを行った。

目指すは『ピッチ内外での日本一』

筑波大学は2017年の天皇杯において、ベガルタ仙台、アビスパ福岡らを下し4回戦に進出。Jリーグクラブ相手の度重なるジャイアントキリングは大きな話題を呼んだ。

当然、大学のチーム、そして国立大学ということもあり、学業とスポーツの文武両道が求められる。その中で、蹴球部は「自主管理」「自主運営」をテーマに自分たちですべてを賄っているという。話題のパフォーマンス局も天皇杯で脚光を浴びたデータ班やアナライズ班、ビデオ班のほか、パフォーマンスを最大限発揮するための“心”をサポートするメンタル班など計8つもの班がある。

今回、登壇した金井伸悟さんはメンタル班で、ミスをしたときの対処法といったメンタルトレーニングなど班の活動に加え、プロモーションチームとして学生自身がスポンサー獲得にかかわっている話が紹介された。各班が勉強会をしながら、自分たちで理解力を高め、部員全体での普及と向上を狙っている点が印象的だった。

その礎として、トークセッション後のパネルディスカッションから参加した蹴球部OBで現在は院生コーチを務める板谷隼さん(※昨年度は5軍のB3を指揮)が挙げたのは、新入部員全員が最初に体験するフレッシュマンコース。およそ2か月間にわたり、同じ部員(上級生)のもとで、“蹴球部員”としての心・技・体を作り上げる。これを全部員が経験していることにより、『ピッチ内外での日本一』という部のモットーを共有し、様々な取り組みを自発的に進めていく集団としての強さを発揮するのだ。

板谷さん同様パネルから参加した川島昂亮さんは、部員のスパイクをケアするホペイロ班を自ら設立。彼自身がやりたいことを実行に移した上でその思いを生かす組織としての仕組みがあることに、筑波大蹴球部の強さ、小井土正亮監督のチーム作りの一端が感じられた。