―ウクライナ戦が終わった後に解任を決めていたのか?今に至った経緯について

「ウクライナ戦の前に考えていたのはシミュレーションであって、具体的な法務的な手続きについて調べたことはありません。

それくらいハリルホジッチ監督を信頼してサポートしていこうという結論になったわけです。

今回マリ戦、ウクライナ戦の後、様々な情報を収集していく中で、これは最終的な決断になるかもしれないということで、様々なことをしっかりと分析し始めたということです。ですから少し時間がかかったということです。

最終的な意思決定は会長の専権事項だと私は監督に対しては認識し、ただ多くの人に相談しました。よく漏れなかったなというくらい多くの人に相談し、そしてこの結論に至ったのも事実です。

ただ、最終的にはやはり会長が決めなければいけないことだと思っていました。特にこのような緊急を要する時の決断ですから」

―話を伺っていて、いかに技術委員会が機能していなかったが分かった。日本代表はベスト16にノルマになると思うが、それが達成できなかった場合の会長自身の責任は?

「それでは、この決断をしなければ私の責任はなかったのか、ということです。

僕は会長というのは、その時その時で日本サッカー協会の発展のために必要な決断をしていくこと、これが責任だと思っています。辞める、辞めないということを軽々に言うつもりはありません。

ただ、1%でも2%でもベスト16に入れる可能性がある、その可能性を上げる選択をしたと考えています。それが私の責任だと思っています。

技術委員会が全く機能していなかったというのは、全くそんなことはありません。

本当に彼らは必死になってこの代表チームをサポートし、どう改善していくかということをやっていたのは事実です。

ただ監督が手動的立場にあり、監督手動でやっているように思われたと思いますが、そのサポートをしっかりやってきているのも僕はよく見ていますので、全く機能していなかったというのは当たっていないと思っています。

そしてベスト16を突破できたか、できなかったという責任についてはその都度考えなければいけないと思います。これは誰かが辞めれば済むのか、そういう問題かどうかも含めて私は考えていくつもりでいます。

ただその責任、責任を恐れて何もしないのではなく、私はその責任を全うするのは、今の状況で少しでも勝つ可能性を考えてやっていく、その決断をしたのが責任だと思っています」