チームは「成熟さを示してくれた」
試合後の記者会見に出席した奈良クラブのフリアン監督は、前半途中からのチームの劇的な改善と逆転について以下のように話していた。
「クラブとしてチームとして成熟さを見せたところにとても満足しています。我々はしばらく難しい時期を過ごしてきましたが、そこから学んで、違った強さを示すことができたと思います。
前半は我々のミスから2失点したことで難しくなってしまいました。リーグ戦のものとは違い、天皇杯のボールはとても柔らかいので、ミスが起こる可能性は承知していました。
ただそこで大事になるのは、ミスのあとに立ち上がって前に進んでいくこと。それをクラブも選手も学び、実践できたと思います。
(前半途中から後半にかけて)変更したのはディフェンス面でした。中央にパスを多く通されてダメージを受けていたので、そこを修正しました。
そして攻撃面ではまずはスペースを作ること。それによって相手のラインの間が広がっていくので、そこでプレーすることができるだろうというアイデアでした。
ディフェンス面では前半から後半に関しての調整が必要なところもありましたが、攻撃面で言えば我々の強みになっているスペースへの走りがうまく使えたと思います。
足元にボールを要求する選手がいて、そして裏に走る選手もいる。それによってより良いチームプレーができると思います。
試合前にもハーフタイムにもみんなに話しましたが、このようなトーナメントの試合では落ち着いてプレーをすること。選手はそれを実行してくれましたし、成熟さを示してくれました。
セットプレーでのラストの得点はまさにそれを示しているものです。これまで我々にとっては弱みであったものでしたが、それが強みに変わっていっていると思います」
フリアン監督は先週末のFC岐阜戦に続く逆転勝利に対して「チームがより成熟してきた」と話し、状態が高まっていることを実感しているようだった。