激しい競争と成長する国内組
欧州で活躍するインドネシアにルーツを持つ選手たちがスポットライトを当てられがちだが、国内育成も順調に成功を収めつつある。
MFマルセリーノ・フェルディナン(イングランド2部オクスフォード)、スロバキア1部セニツァでプレーしたエギ・マウラナ・フィクリ(インドネシア1部デワユナイテッド)と、インドネシア出身選手が欧州リーグに挑戦し始めている。
そして数多くの欧州産DFを押しのけて3バックの一角でタイトな守備を見せて存在感を示したDFリスキ・リド(インドネシア1部プルシジャ・ジャカルタ)は純粋なインドネシア人であり、東南アジア出身のセンターバックでも屈指の実力者と地元メディアから高く評価されている。
インドネシアの人口は2億7753万人(国際連合人口部2023年統計)と世界で4番目の人口を有しているため、パイを考えれば国内育成に無限の可能性を秘めている。
国内育成がさらに環境整備が進めば優秀な国産選手も増えるため、今後欧州出身の選手と優秀な国産選手が代表で競い合うことで、フランス出身の選手を中心に結果を出しているモロッコ、アルジェリアのような存在になるかもしれない。
そしてプレミアリーグ52試合、ラ・リーガ123試合出場のDFジョルディ・アマト(マレーシア1部ジョホール)は負傷の影響のため招集が見送られた。今年1月から2月にかけて開催されたアジアカップでは失点に絡んだりと安定したパフォーマンスを見せられなかったため、激しいチーム内競争に敗れるかもしれない。また選手のネームバリューではなく、コンディションや実力で選手選考をしている韓国人指揮官シン・テヨン監督の手腕も高く評価されている。
これまでルート・フリットを筆頭にロビン・ファン・ペルシー、ジョバンニ・ファン・ブロンクホルスト、ロイ・マカーイ、ナイジェル・デ・ヨングといったインドネシアのルーツを持つオランダ人選手や、インドネシア系ベルギー人のスターであるラジャ・ナインゴランと、欧州ではインドネシアのルーツを持つ選手たちがセンセーショナルな活躍を見せてきた。
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今後インドネシアに優れた才能を持った欧州出身選手、欧州組にひけを取らない国内出身選手が日本代表の前に立ちはだかるかもしれない。インドネシアとの初戦は11月15日(キックオフ時間、開催地未定)にアウェーで激突する。