新スタジアム整備に向けた動きを進めているJリーグのモンテディオ山形。
年が明けて7日、クラブの運営会社である株式会社モンテディオ山形、新スタジアム建設と運営を中心とした事業を行う株式会社モンテディオフットボールパーク、そして天童市は、新たなスタジアム建設を契機とし、拠点となる天童市を中心に山形県広域の地域活性化を目的とした企業版ふるさと納税を活用した官民連携のプロジェクトを進めていくことを発表した。
新スタジアムの建設予定地は、現在のホームであるNDソフトスタジアム山形もある山形県総合運動公園特設駐車場内。山形県と宮城県の県境に近く、日本海と太平洋のどちらにも約90分で到達でき、地域の主要交通拠点へのアクセスも非常に良好な場所だ。
また、昨今の気候変動による自然災害の影響を受けることが非常に少ない地域でもあるという。
その中で、「新スタジアムを拠点とした地域活性化プロジェクト」は、『山形を繋ぐ~Rediscovery YAMAGATA~』を合言葉に、新スタジアムの整備を通して、「地域ブランディングに貢献する新たなシンボルの創出」、「交流人口および関係人口増加への寄与」、「持続可能なまちづくり」を実現する交流・文化発信拠点の創造を目指すもの。
1年間365日のうち、試合日換算で約1ヶ月しか稼働しない単なるサッカー場としての役割ではなく、地域が直面している様々な課題解決のためのきっかけ造りをするとともに、将来にわたり持続可能なソリューションを地域に提供できる場所を創ることを目指していくという。
そこで、株式会社モンテディオフットボールパークの理念や、山形県天童市の地方創生、新スタジアムを拠点とした地域活性化の趣旨に賛同し、寄附を検討する企業の募集が開始されている。
令和6年度寄附目標額は14億円。寄附額のうち、1%は天童市の地域活性事業に活用される。対象企業は天童市外に本社(※主たる事務所又は事業所)がある法人とのこと。
以下はプレスリリースより、「新スタジアムを拠点とした地域活性化プロジェクト」が行う主な事業。
1.観光や地域交通への展開
スタジアム利用者の他、県民および国内外からの観光客の交通拠点やツーリズムインフォメーションの拠点となるインフラを整備します。
2.ビジネスエリアの設置
シェアオフィスやワーケーションなど、多様な生活スタイルに対応する施設や設備を導入し、スタートアップ企業の誘致、県民の業態転換を促進します。
3.山形の魅力発信
イベントが開催される日やそうではない日もスタジアム内外の施設を稼働させることによって、地域産業の魅力発信や知っていただくことによって新たな興味関心を生み、担い手の誘致に貢献します。
例:アンテナショップ、各種集客装置を活用した就業支援の窓口等
4.アートの発信・引力の活用
地元の東北芸術工科大学や山形県内外の芸術家の方々による作家活動・作品の展示の場を提供するとともに、老若男女問わず、芸術に触れ、感性を磨く場を提供することで、より豊かな人生を育むきっかけに貢献します。
例:作品発表の場となるビエンナーレ他、各種イベントの開催・アート空間の設置
5.健康・ウェルネスの促進
地域の皆さまとの交流拠点と位置づけ、トレーニング施設を開放し、健康・ウェルネスと交流の双方で魅力ある拠点として活用します。
例:スポーツ医療、アスレチックサポートセンター、予防及びリハビリ施設機能
6.防災・環境配慮
例:災害時の防災拠点化(十分な離隔が取れる避難所、防災備蓄、防災情報連携)、再生可能エネルギーの導入による施設のゼロカーボン化を目指し、地域産業のハブにふさわしい災害・環境に配慮した施設を構築します。
7.スタジアムの多角的活用
スタジアムの形状を活かした、プロ・アマ問わずスポーツを楽しめる活用、音楽ライブなどの各種興行〔最大約3,000人規模(モンテスクエア)、約1万人規模~(メインピッチ)ともに可能〕等の開催をいたします。
広島や長崎のような“街中スタジアム”とはまた違った形で、地域にとって大切な場所となることを目指す山形の新スタジアム。
令和6年度の寄附申込期限は、2025年3月21日まで(※納付期限は同年3月31日まで)となっている。