ルートン・タウンでプレーしている元U-21オランダ代表MFタヒス・チョンが、「中国代表に入りたい」とコメントしたとして大きな話題になっている。
タヒス・チョンは1999年生まれの25歳で、フェイエノールトのアカデミーからマンチェスター・ユナイテッドに加入した経験を持つかつての天才若手である。
その後ヴェルダー・ブレーメンやクルブ・ブルッヘ、バーミンガム・シティを経て2023年からはルートン・タウンでプレーしており、橋岡大樹のチームメイトになっている。
キュラソーが出生地であるがアフリカ系と中国系の両親の下に生まれたというルーツを持っており、幼い頃に移住したオランダの国籍を保有している。
中国の血はそれほど濃いわけではなく、曾祖父まで遡るためいわゆる「4世」であるが、彼はそれでも中国代表でプレーする意思を表明したようだ。
それが発表されたのはスポーツブロガーとチョンが行ったライブ配信でのトークで、ファンからの質問に答えるコーナーでのもの。ブロガーがチョンの代理人を通して話すシステムだったとか。
『懂球帝』によれば、その内容は以下の通りだったそう。
「中国に帰化するために報酬や手数料は必要ない。理由は中国人としてのアイデンティティに対する強い思いと、ワールドカップに出場したいという気持ちだ。
かつてはオランダの各世代で戦っていたが、怪我などで期待通りの結果を出せず、現在は招集される機会がない。
キュラソー代表に招集されたこともあるが、その際には『4世は中国代表になれない』と言われていたからだ。しかし、現在はわずかながら可能性があるため、いつでも帰化する準備が出来ている」
なお、チョンがキュラソー代表に招集されたのは2021年のCONCACAFゴールドカップで、大会前の予備メンバーに名を連ねていた。
ただ本大会に向けたメンバーには入っておらず、しかも新型コロナウイルスの影響によってキュラソー自体が大会から撤退しているため、チョンがプレーしたことはない。
中国のメディアでは「彼がもし帰化したらこれまでで最強の補強選手になるのではないか」と伝えられており、まだ25歳と若いことでも大きな期待を集めているようだ。