15日にはJ2開幕いわきFC戦が控えている中、J1柏に対してゲームをコントロールされ続けた。それでも、途中出場のMF岩井琢朗やFWデリキをはじめとする新戦力の活躍もあった千葉。指揮官は後半のパフォーマンスに一定の評価をしつつ、今シーズンの課題を口にした。

指揮官がこの試合で評価できた部分

――守備と攻撃の手ごたえを教えてください。攻撃はクロスが多かったものの、単調だったように観えました。

「まず攻撃について、そのような部分があったと思います。ただ相手のシステム上、自分たちが押し込んだ中でも5枚(のブロック)でパッと組まれて、その時点で(自分たちは)何ができるのか。それ(ブロックを組まれる)以前の自分たちが相手を1個剥がした時点で何かチャンスはないのか、そこを見逃すなという部分はチームとして積み上げている部分です。

2得点目を喜ぶ柏イレブン

選手に求めているところでもありますが、5-4のブロックを崩していくためのトレーニングをチームでそれほどたくさんできているわけではありません。今後、自分たちが押し込む時間帯がどれだけあるかということを考えています。

もしくは現代サッカーにおいて、ブロックを組まれた中で得点を取ることがどれだけ難しいか。サッカーのトレンドとしては前からどのチームも来るからこそ、それを剝がした瞬間ですよね。きょうの1失点目のような部分がいまのサッカー界では得点につながると思いますし、そこにフォーカスしたチーム作りをしている分、あのような場面が出るゲームもあると思います。

守備についていえば、失点のシーンは自分たちが表現したかったことをやろうとして、生まれた失点なのかなと思っています。一度(相手の攻撃を)吸収して、自陣で守らなければいけない。きょうでいえば、キーパーを含めたビルドアップのところにすごく特徴のあるチームでした。そのような中でも自分たちは自分たちのスタイルで行きました。

相手の情報もなかったですし、何をやってくるかもそれほど分からない状況でしたが、まずは自分たちのやろうとしていることを表現しようという中で、キーパーを使って剝がされて、前進されて押し込まれるシーンを多くつくられました。

悔しさをあらわにする千葉DF鳥海晃司

ただ結果だけを観れば、そこから(相手のビルドアップから)失点した部分はなくて、最後まで粘り強く対応できた部分もありました。そこはしっかりと評価してあげたいと思います。

もちろん、ブロックを組んだところから自分たちが襲い掛かり、相手のバックパスを促していくシーンで、プラス1のキーパーを使われて解放されてしまう場面を作られました。そこはキーパーの能力で上回られましたし、それに伴う相手のデザインがすごくレベルの高いものでした。

最後まで声援を送った千葉サポーター

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ただ後半どうだったかというと、自分たちの守備から奪って前に行く躍動感は観せられたと思います。すごく難しいんですけど、いままで積み上げてきた部分と、きょうのような強い相手には簡単にいかない部分。

粘り強く、我慢強く守備をする部分の使い分けの精度を自分自身が上げていけるようにしたい。しっかりと選手に(戦術や意図を)落とし込めるようにすることが今シーズンの課題だと思っています」

(写真 浅野凜太郎)

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