J2ジェフユナイテッド千葉は11日、千葉県千葉市内のユナイテッドパークで公開練習を行った。

9日に開催された『ちばぎんカップ』ではJ1柏レイソルに0-3で敗れ、3連覇を逃した。後半1分から右サイドで出場した大卒ルーキーMF岩井琢朗はクロスバー直撃のシュートを放つなど存在感を見せ、最も印象に残った選手に贈られるMIP賞を受賞。賞金の30万円については「親に何かをプレゼントしようと思います」と家族想いの22歳だ。

MIP賞を受賞した岩井(左)

「チームが負けていたので、前から行くしかないという状況でした。まずは気持ちを出して、チームのためにハードワークすることだけを考えていました」

フクダ電子アリーナデビューを果たした岩井は「去年、ベンチに入ったとき(昨季J2第22節鹿児島ユナイテッドFC戦)からサポーターが生み出す雰囲気のすごさは感じていて、鳥肌が立っていました。いざグラウンドに入ってみると、自分をやる気にさせてくれるサポーターの熱意を感じましたし、プレーするのが楽しかったです」とホームスタジアムの熱気に感動したという。

東福岡高では左サイド、順天堂大時代は右サイドでプレー。遜色なく扱える両足で数々のチャンスを演出しながら、守備になれば人一倍のハードワークでチームを助ける。

また、『ちばぎんカップ』では声援に応えるような形で両手を高く振り上げてサポーターを煽るなど、大卒ルーキーらしからぬ堂々としたメンタリティーを持ったプレイヤーだ。

サポーターに大きな期待を抱かせた背番号27だったが、「チャンスを外していたので『自分やれたな』という感触はないです」と厳しめの自己評価を下した。

積極的な仕掛けを見せた岩井(左)

「決定機が2回もあって、あそこを決められるかどうかでチームの勝敗が分かれると思う。そのような場面で勝負強くやりたいですし、守備のところでもチームのために戦えるかどうかを監督は要求しています。当たり前のことを、当たり前にやる部分を継続したいです」と貪欲だ。

公開練習終了後は居残りでシュート練習に励むなど、15日にハワイアンズスタジアムいわきで行われるJ2いわきFCとの開幕戦を見据えている。

公開練習でもハードワークを惜しまなかった(岩井、右)

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岩井は今冬に千葉からベルギー1部シント=トロイデンへ期限付き移籍した昨季J2得点王のFW小森飛絢(ひいろ)を例に挙げて「(MIP賞受賞は)プレッシャーよりもいい影響になっています。飛絢くんが活躍しているのを観てきて、自分も大卒の即戦力としてやらなければいけないという思いがあります」と、昨季活躍した点取り屋に続く活躍をいわき戦で披露してみせる。

(取材・文・写真 浅野凜太郎)

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