ベティス(ラ・リーガ)のFWアントニーが壮絶な幼少期を振り返った。27日、イギリス『The Sun』が伝えた。

サンパウロのユース時代で育ち、2020-21年シーズンにアヤックス(オランダ1部)へ移籍したアントニー。2022年にプレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッドへ加入し、初年度はリーグ戦25試合4得点2アシストを記録するも、昨季からは徐々に出場機会を失い、今冬にベティスへのローン移籍を果たした。

ベティスではここまで11試合8得点を奪い、復活の兆しを見せている。インタビュアーから「プレッシャーはなかったか」と問われたブラジル人アタッカーは、「プレッシャーについて聞かれたら、『プレッシャーって何?』と答えるよ」と壮絶な過去を明かした。

「プレーするための靴を持っていなかったり、麻薬密売人などと対戦したりしてプレッシャーを感じていたんだよ。あれこそが本当のプレッシャーだ。朝学校に行くために家を出るときは、何も食べないことが多かった。だから、困難な瞬間に直面したとき、私はいつも過去に乗り越えた困難を思い出すんだ」

幼少期の経験によって、感覚がマヒしていると話すアントニー。「目を閉じて死体を飛び越えたこともあった」と話し、サッカーだけが救いだったと続けた。

「ボールは私の救世主だった。ゆりかごにいたときから続く私の愛するものだ。インフェルニーニョ(アントニーが育った地区)では、クリスマスのおもちゃなど気にしない。転がるボールさえあれば、私たちにとって完璧だった」

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アントニーは「足元にボールがあれば、何の恐怖もなかった」と語った。SNSなどで誹謗中傷に遭う機会を多い同選手だが、過去の経験に比べると大した問題ではないのかもしれない。

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