サッカーの王国であるブラジルで女子選手に対する男性審判の性差別疑惑が物議を醸している。
『Globo』や『CNN』によれば、15日に行われたRBブラガンチーノとサンパウロとの女子チームの試合で問題は起きたという。
38歳のブラガンチーノDFステラは、「審判は私の方を向いて、『適切なタイミングが来たら、お前を捕まえる』と言った。誰もが偏見と性差別的な発言を聞いた」と試合後に吐露。
また、ピッチ上で偏見があった場合には頭上で腕を組むジェスチャーをするというサンパウロサッカー連盟の規則に従ったにもかかわらず、「合図はしたが、何も起こらなかった。非常に悲しい状況。対策を講じる必要がある」として、無視されたと主張している。
また、サンパウロ選手も「女子サッカーではこんなことはあってはならない。男性審判は私たちに何を言ってもいいと思っているみたい。敬意を払うべき。私も同じ目に遭った。彼はいつでもファウルを宣告できると言っていた」と同意。
両クラブは抗議声明を出し、サンパウロサッカー連盟は、差別や偏見は容認しないとして調査に乗り出した。
ただ、問題のジュリアーノ・ジョゼ・アウベス・ロドリゲス主審は、発言自体は認めつつ、性差別疑惑は否定したとのこと。
主審は「お前を捕まえる」という発言は「サッカー用語で言うと、次の機会があればカードを出すという意味」だったと釈明。イエローカードを出す前の口頭注意だとしており、結局、ステラにカードは提示されなかった。
また、ステラが問題発生のジェスターをしたにもかかわらず試合をとめなかった理由については、差別行為自体がなかったためと主張しているとのこと。