現役時代はユヴェントスなどで活躍した元イタリア代表GKジャンルイージ・ブッフォン氏が、今月6日に行われたイギリスメディア『Sky Sports』のインタビューで、今のイタリア代表への想いを語った。

同氏はイタリアの伝統的な守備重視の戦術に対し、スペイン代表のような攻撃的なスタイルを模倣する動きが強まっている現状に違和感を覚えていると言う。

「20年間、自分たちが何者であるかを恥じてきた。20年間ずっと『スペインのようにプレーしなければならない』という空気を感じていた。僕たちは自分たちの歴史を忘れてしまった。そのせいで才能までもが失われてしまっている」

続けてイタリア代表のレジェンドは「例えば、今ではフェッラーラやカンナヴァーロのような選手たちをピッチに立たせるのは恥ずかしいとさえ思ってしまう。キエッリーニだって、今の時代だったら『スルーパスができないから』という理由で使われないかもしれない」とコメント。

「イタリアの伝統的な試合は、『死ぬ気で守る』『チームとして粘り強く耐える』『結果のために団結する』ということに支えられてきたんだ」と同国の伝統的な戦い方について熱弁した。

アッズーリ(イタリア代表の愛称)は、今年3月に行われたUEFAネーションズリーグ・グループA準々決勝で、ドイツ代表に敗れて敗退。さらに7日に行われた2026FIFAワールドカップ(W杯)欧州予選のノルウェー代表とのゲームでは0-3で完敗して不甲斐ない結果を招いてしまった。

ブッフォンは「今では自分たちの本来のスタイルで戦うことを恥じているように見える。そんな戦い方ではサッカーの上流階級には受け入れてもらえないと思っているかのようだ。でも、僕はただ勝つためにピッチに立ちたい。自分たちの持っている力で勝負して、そこに恥じることなんて何もないんだ」と力強く語った。

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