欧州最強クラブを決めるUEFAチャンピオンズリーグで初優勝を飾ったPSG。
リオネル・メッシ、ネイマール、キリアン・エムバペが在籍していた時代には成し遂げられなかった偉業をついに果たした。
その立役者になったのが、28歳のフランス代表FWウスマヌ・デンベレ。
ドルトムントで同僚だった香川真司も度肝を抜かれるほどの天才的スターながら、素行や精神面で問題を抱えていた。
バルセロナでは遅刻魔としても物議を醸したが、2023年にPSGへ移籍すると今季覚醒。ルイス・エンリケ監督のもとで守備にも全力で取り組むようになり、サッカー界最高の個人賞であるバロンドールの筆頭候補にあげられるまでになった。
そのデンベレは、『France Football』のインタビューでこんな話をしていた。
「(バルサ時代から何が変わったのか)今はよりプロフェッショナルになった。すでにプロ意識はあったけれど、今はさらにプロフェッショナルになった。
今は休みでも練習場に行き、リカバリーをしたり、フィジオセラピストと取り組んでいる。
以前は、家に帰ってNBA 2K(バスケットボールのテレビゲーム)をプレイしたり、テレビを見ていた。若かったから当然さ。しかし、結局はその代償を払うことになる。
特にバルセロナでそれを痛感した。若くして加入して20歳から26歳までプレーしたけれど、多くの身体的な問題を抱えていた。多くのことを学び、それが役立った。
今では自分の身体をずっとよく理解しているので、ケガも少なくなったんだ。調子がいい時とトレーニングでペースを落とす必要がある時を判断できるからね」
また、ルイス・エンリケ監督についてはこう話している。
「彼のような監督なら、守備をサボればベンチ行きになり、誰かにポジションを奪われることになる。
自分的にはストライカーはズルをすべきではない。攻撃だけでなく、攻守両面で常に努力してチームを助けるべき。
そのおかげでPSGは欧州王者になった。僕らは全員で守備をして、全員で攻撃する。
彼がボスであり、決定権を持っている。実力があれば出場できるし、なければ出場できない。努力を怠れば、ベンチに降格される。
彼はその考え方をPSGにも持ち込んだ。その考えはまったく正しい。そのおかげで、この組織力が生まれ、僕らはより強くなり、誰もが自分よりもチームのことを優先して考えるようになった。より多くの主要タイトルを獲得したいのであれば、それが前に進む方法さ。
戦術的な側面もある。彼はバルセロナで優勝した、アイデアのある素晴らしい監督。そのアイデアが好きかどうかに関わらず、彼は決してそれを捨てることはない」
ルイス・エンリケ監督のおかげでチーム優先の考えが浸透し、それがCL優勝の原動力になったとのこと。