デンマークのスポーツブランドhummel(ヒュンメル)は、2024年11月にグリーンランドサッカー協会(KAK)とのサプライヤー契約を発表。2025モデルからグリーンランド代表にシェブロンマークのユニフォームが登場した。

海外では発売済みだった新ユニフォームだが、半年ほど遅れて日本のヒュンメル((株)エスエスケイ)でも6月より販売を開始。FIFA(国際サッカー連盟)などに未加盟の代表チームのユニフォームが日本国内で正規販売されるという、ユニフォームファンには嬉しい異例の展開となっている。

Greenland 2025 hummel Home

グリーンランド代表 2025 hummel ホーム ユニフォーム

グリーンランドは基本的に国旗カラーのレッドをホームキットの色に使うことが多く、今作でもそれは変わらない。

シャツ全体に落とし込まれたユニークな模様が印象的だが、これはグリーンランドの豊かな神話と伝統にインスピレーションを得た「トゥピラック」の模様。その中には「トゥッカケル」の模様も含まれる。

「トゥピラック」は力強さと精神的な導きを、「トゥッカケル」は勇気と男らしさを体現するグリーンランドのアイデンティティにとって重要な要素。これらのモチーフは、グリーンランドの活気に満ちた芸術と工芸へのオマージュであり、誇り高き伝統と独自の文化を形づくる職人技を称えたものだ。

なお、詳細は割愛するが、トゥピラック自体はかつてグリーンランド・イヌイットが使っていた悪霊像のことでもある。

Greenland 2025 hummel Away

グリーンランド代表 2025 hummel アウェイ ユニフォーム

アイスブルーのアウェイユニフォームは、グリーンランドの凍てつく風景の「不屈の強さや静かな美しさ」を反映し、忍耐と団結を表現。土地と人々の絆が氷そのものと同じくらい強く結ばれている、人里離れたフットボール・コミュニティを表現している。

グリーンランドのアイデンティティや文化、そして繋がりの物語を伝えるデザインだ。

長いと1年のうち8か月近く雪が降るというグリーンランド。北極圏に位置する世界最大の島で、国土の80%が氷床に覆われている。

かつてはデンマークの植民地で、1979年に自治権を獲得。現在は高度な自治権を持つデンマーク自治領だ。それゆえにFIFAや、地理的に該当するCONCACAF(北中米カリブ海サッカー連盟)には未加盟であり、代表チームを国際舞台で目にする機会は皆無に等しい。

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かつてチベット、ザンジバル、シエラレオネといった代表チームのユニフォームを手掛けたhummelだからこそとも言える、文化を称えアイデンティティを的確に表現した赤と青の2つのユニフォーム。

グリーンランド代表2025モデルは日本のヒュンメル公式オンラインストアで販売中。

伝説の一着、ファンに愛された名作など、懐かしいサッカーユニフォームを「新品」と「古着」で。

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