0
|
0-0
0-0 ex.0-1 |
1
|
---|
得点者
|
105+2' |
ユン・ビッガラム |
---|
直前に行われたオーストラリアとイラクの試合と同じく、延長戦で生まれた得点で決着がついた。勝利したのは終始劣勢になることなく試合を進め、力を見せた韓国であった。
特に前半はもはや韓国が一方的に試合を進めた。素早い攻守の切り替えと激しい前線からのプレッシャーで相手をほぼ完全に抑えこみ、分厚い攻撃でチャンスを作り続けた。チーム全体が高い位置を保ち、相手の反撃は可能性の低いロングボールばかりという状況に追い込んでいた。
完璧な流れと言えたのだが、しかし得点が奪えない時間帯が続いた。何も出来ない相手が引いてしまい、後方に多くの人数がかかったため、多くのシュートがブロックされてしまったのである。グループリーグでは4得点を上げているク・ジャチョルもこの日は沈黙していた。
そして、連戦の疲れからか65分を過ぎると運動量が激減。守備の出足が鈍くなり、攻撃の開始時に飛び出していく選手が乏しくなったことで、徐々に一方的なペースではなくなっていった。イランの攻撃が散発的であり、ドリブルでの強引な仕掛けに頼った形が多かったため劣勢とは言えなかったものの、明らかに「いい時間帯」を逃した格好。流れは決していいものではなく、先制点を奪えないまま延長戦にまで持ち込まれてしまった。
しかしそこで韓国はようやく結果を出すことに成功する。延長前半終了間際のロスタイム、右サイドでボールを貰ったユン・ビッガラムが、カットインから思い切った左足のミドルシュートを放った。これがゴール左隅の絶妙なコースに吸い込まれ、決勝点となったのである。
イランはグループリーグで3連勝を飾った唯一のチームであるが、今日の試合も内容は良いものではなかった。中盤と前線の連携は悪く、パスは早く回らず、サポートも稚拙そのもので、結局ウイングのドリブルに頼るだけ。弱点を大いに露呈していた。
試合開始直後こそいつもよりP・ヌリの動きは広かったが、守勢に回るに従って位置が下がり、可能性の低いロングボールを放り込むばかりとなった。後半に韓国の動きは落ちたものの、後の反撃も無駄なドリブルの仕掛け、タイミングの悪いラストパス、枠を捉えないミドルシュートとゴールを奪える可能性を感じさせない攻めばかり。本当に強い相手と戦うにはチームの完成度が低すぎたとしか言いようがない。
(筆:Qoly編集部 K)
【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ