ブンデスリーガの公式データベースを1992年から担っているドイツのIMPIRE AG社。他にもCLやW杯、EUROなど多くの大会で実績を上げている彼らが先日、11月に画期的な製品をリリースすることを発表した。
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今回発表されたのは、「ビーマイスター(beMeister)」シリーズ。インソール(中敷)とボールの2種類で、それぞれにプレーヤーのパフォーマンスを計測するセンサーを内蔵。専用の時計でいつでもデータをチェックできるほか、時計からUSB経由ですべてのデータをPCにアップロード。専門のウェブサイト『be-Meister』ではUEFA Aライセンス保持者により開発された、プレーヤーの個性に合ったトレーニングプログラムでデータを比較、評価、分析することができる。
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インソールのセンサーはかかと部分に内蔵。平均速度やスプリント、最高速度、移動距離のデータを収集する。「足型が合うのか」「履き心地はどうなのか」といったところが気になるが、その辺は十分考慮されているようで、ポリウレタン製のインソールは通常商品と変わらぬ快適さを提供してくれるとのことだ。(実際に使用してみないことにはなんともいえないが)
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また、このインソールは個人だけでなくチーム単位で活用することもでき、たとえば試合で、ハーフタイムに監督が各選手のデータをすばやく確認するといった使い方も可能である。
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IMPIRE AGの親会社であるCairos Technologies AGは、FIFAの大会で初めてゴール自動判定システムが試験導入された2007年のクラブW杯(浦和レッズが参戦、ミランが優勝)において、同システムをadidasとともに共同開発。“ビーマイスター"にはそこで培った技術が活かされており、キックの強さやボールの回転数、さらに内部の空気圧なども知ることができる。
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「我々はプロ選手だけではなく、すべてのフットボーラーに自身のパフォーマンスデータを知る機会を与えるため、これまで培った知識とノウハウを結集しました。それが“ビーマイスター"です」と、IMPIREの経営幹部の一人、クリスティアン・ホルツァー氏は語る。9月に発表されたadidasの最新スパイクにも同様のテクノロジーは搭載されており、ドイツ発の技術が今後、世界中へ広まっていくことになるかもしれない。
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(筆:Qoly編集部 O)