今回からQolyさんにコラムを投稿させて頂く現役高校生です。よろしくお願い致します。現在ドイツに留学中で現在は違いますが1ヶ月後にベルリンに引っ越します。ベルリンから日本の皆様にも喜んで頂けるような文章をお届けしたいと思っております。拙い文章かもしれませんが読者の皆様にも満足して頂けるように頑張りたいと思いますのでよろしくお願い致します。


さて、ドイツですが皆様ご存知の通り、ワールドカップに優勝したという事もあって、相当盛り上がっています。選手達も興奮していたようで、その興奮ぶりはワールドカップのトロフィーが壊れるほど(ドイツサッカー連盟は修復を表明)だったと言います。

さらに、先日にはU19世代も優勝しました。彼らのプレーは非常に可能性を秘めたものでした。

なぜ、ドイツがここまで良い成績を残す事が出来たのでしょうか。

サッカーは野球と比べて非常に選手生命の短いスポーツです。30歳を過ぎれば引退の二文字が見えてきます。つまり、それだけ古い選手は去り、新しい選手が入ってくる訳です。育成の段階からしっかりしていれば、経験を積み重ねたベテランが引退しても、優秀で伸びしろのある若手が入ってきますから、補うどころかその若手が熟成した暁には、以前以上の効果を得る事が出来る訳です。

なぜ、ドイツが育成の分野で成功できたのでしょうか。1990年以降彼らは優勝から遠ざかっていました。かつては、力で相手を圧倒するパワーサッカーと「ゲルト・ミュラー」で猛威を振るっていましたが、時代が進むにつれて、通用しなくなりました。最近「ティキ・タカ」が以前程、恐ろしいスタイルでは無いのと同じような事です。

そこで、全く別のサッカーを若手に指導するようになりました。戦術を植え付け、テクニックを学ばせました。それによってエジルやクロースなど、相手を根本から頭脳的に崩す事が出来る選手が活躍するようになりました。

さらに若い指導者を積極的に起用して、選手とのコミュニケーションをより密接に取れるように改善を促しました。最も功績のあったのはユルゲン・クリンスマン現アメリカ代表監督でしょう。彼は練習から全く新しいシステムを導入し、メディアなども巧みに使って選手達の心を鷲掴みしました。それだけではなく、彼はヨアヒム・レーブを育て上げたことにより、彼の心は未だに「マンシャフト」に生きています。

また、選手達をドイツ国外でプレーさせているのも一つの特徴でしょう。レアル・マドリーにはケディラ、クロースが在籍しています。この点では、イタリアやイングランドは積極的ではありません。イタリア人で海外でプレーしている選手で代表に入ってもおかしくないのはPSG勢とクリシート、長友とのポジション争いに破れた形でニューカッスルでプレーするサントンぐらいでしょう。イングランドに至っては、GKのフォスターがセルティックでプレーしている程度です。

なにより、一番の成果は時間をかけている事です。1990年に優勝して以来、24年もの時間をかけて再びワールドカップで優勝する事が出来たのです。