FIFAのテクニカルディレクター、マルコ・ファン・バステン氏が提唱し話題となっている新たな改革。
10の提言はいずれも斬新であるが、なかでも賛否を呼んでいるのがオフサイドルールの廃止案である。
衝撃の内容!FIFAが検討する「サッカー界10の革命」とは https://t.co/0GM4sD32B5
— Qoly(コリー) (@Qoly_Live) 2017年1月19日
サッカー史に残る名ストライカーは「オフサイドなしでどのように動作するものか、非常に興味がある」と話しているが、アーセン・ヴェンゲル監督などは反対の声をあげている。
では、オフサイドルールをなくしてサッカーを行うと一体どうなってしまうのだろうか?
そんな貴重な実験が、ドイツの下部リーグで行われていた。今回は、昨年11月に行われた記事をPlayback!
ドイツの5部リーグで驚きのトライアルが試された。
なんと、オフサイドルールを撤廃した状態でサッカーの試合が行われたという。
Football without the offside rule?
It happened in a trial match between two German fifth-tier sides...https://t.co/woZ35b6wRt pic.twitter.com/XWnpUxzTfX
— BBC Sport (@BBCSport) 2016年11月2日
このゲームを主催したのはドイツのサッカー雑誌『11フロインデ』だ。
同紙はドイツ5部に所属するヘルタ03ゼーレンドルフとテニス・ボルシア・ベルリンを招き、オフサイドルールなしの特別な一戦を開催。
ゲームは30分ハーフであったのだが、主審に公式審判員であるフセイン・エロル・オザダリを指名するなどしっかりと準備をして臨んだそうだ。
オフサイドがないということで両チームは独自の戦術を採用。
テニス・ボルシア・ベルリンは前線に1人を置き、残りの選手をディフェンスポジションに円状に配置させた。チームを率いるダニエル・フォルベルト監督は中盤を省略した意図について、「ハンドボールのようにプレーするつもりだ」と明かしている。
一方のヘルタ03ゼーレンドルフは、最終ラインを高く上げるシステムで臨んだ。これはホッケーでよく見られるような戦術であるそうだ。
結局試合はヘルタ03ゼーレンドルフが1-0で勝利。決勝ゴールは、やはりオフサイドポジションにいた選手があげたという。
試合後、このトライアルについては様々な声が出ている。
『11フロインデ』のクリストフ・ビーアマンは、この試合が中盤での激しい戦いであったと言うよりは、ピッチの端から端までを利用したオープンなものになったと言及。
また、ドイツ2部ウニオン・ベルリンのスポーツダイレクターを務め、この試合に第三者的な専門家と招かれたヘルムート・シュルトは「もしもこのルールの導入を将来的に考慮すれば、苦しむことになるはずだ」とコメント。「予想していた以上につまらなかった」と振り返っている。
さらに、ヘルタ03ゼーレンドルフのマークス・シャット監督はロングパスが多用されたことを指摘しており、「私はショートパス主体の試合を好むよ」と話している。
【厳選Qoly】日本代表の2024年が終了…複数回招集されながら「出場ゼロ」だった5名