15日に行われた日本代表対オーストラリアのW杯アジア最終予選は1-1の引き分けとなった。
前半はスコアレスとなり、後半に日本がオウンゴールで先制されるも、その後、相手のオウンゴールで同点に追いつく展開だった。
交通事故による渋滞の影響でオーストラリア代表は埼玉スタジアム到着が大幅に遅れるハプニングに遭遇している。
そうしたなか、『Sydney Morning Herald』は、「オーストラリア代表は日本から貴重な勝点を掴むためにバスを停めた」とこの試合を分析していた。
オーストラリアの選手とスタッフは渋滞に巻き込まれた際、2時間以上もチームバスに閉じ込められたが、その話ではない。ここでの「バスを停める」というのは、守備を固めるという意味合い。
「予想を覆したオーストラリア代表は、試合前の2時間の渋滞を乗り越えて、日本と1-1で引き分けて貴重な勝点を獲得し、2026年W杯出場権獲得の望みを大きく高めた。
トニー・ポポヴィッチ監督率いるオーストラリアが、世界ランキング16位のサムライブルーから何かを得るチャンスがあるとは誰も考えていなかったが、オウンゴールによってこれまで無失点だった日本が9試合目で初めて失点した。
(オウンゴールで同点にされたが)、オーストラリアの守備は、それ以外は非常に評価できるパフォーマンスを見せた。得点を量産していたサムライブルーの勢いを鈍らせ、試合全体でシュートはわずか1本、ゴールはゼロだったものの、勝点1を分け合うことができた。
この結果でポポヴィッチ監督は代表を率いる最初のチャンスが締めくくった。監督は3週間前に就任したばかりだが、前任者のグラハム・アーノルド監督の下で停滞していたチームに新たな息吹を吹き込んだ。
先週の中国戦で3-1の勝利を収め、今度は日本戦で引き分けたことで、オーストラリアの予選突破ミッションは軌道に戻った。ポポヴィッチ監督がアデレード(中国戦)で披露した新しい3-4-3フォーメーションは、ここ(日本戦)ではより守備重視のセットアップになった。
すべてを考慮すると、オーストラリアのパフォーマンスは素晴らしく、中国に勝利した際に示した根性と決意のさらなる証拠でもある。
もちろん、オーストラリアは90分間ほぼ包囲され、サムライブルーから守備に釘付けされ、ボールポゼッションでは65%を独占された。そして、(日本の)崇高なファーストタッチ、鮮明なパス、巧みな走り込みのたびに、個人のレベルの差はより明らかになった。
しかし、オーストラリアの5バックは挑戦に立ち向かい、ほとんどの場合、自信を持って攻撃の波を跳ね返して力を発揮した。
彼らの連携により、前半に日本のシュートは1本のみに抑えられた。オーストラリアは後半も堅固な守備を貫き、それ以外は何もしなかった。
日本のフラストレーションが募る中、オーストラリアは夢を抱くことを選んだ。オーストラリアがこれ以上失点せずに試合を終えるには、守備陣の奮闘が必要だった」
個人レベルの差は歴然だったものの、守備を固めるオーストラリアの戦術がハマったということのようだ。