[J1第24節、東京ヴェルディ 0-1 FC町田ゼルビア、7月20日、東京・味の素スタジアム]

東京Vは町田に0-1で敗れ、リーグ戦3試合ぶりの黒星となった。

この日、3バックの中央で先発出場した日本代表DF綱島悠斗は身体を張った守備を見せるも、2試合ぶりの勝利まであと一歩及ばなかった。

広報でボールを持つ綱島

「勝たなきゃ意味がない」

前半から東京Vがボールを握る展開が続いた中、後半8分にアクシデントが発生した。

綱島が相手のロングボールをヘディングで跳ね返そうとした際に、競り合った町田FW西村拓真と頭同士でぶつかった。試合が約8分ほど一時中断し、西村は脳震とうによる交代を余儀なくされた。

綱島は「僕自身は大丈夫でした。ただ、(西村が)脳震とうでE-1(選手権)に来れなかったと聞いていたので、すごく申し訳ない気持ちでいます。『申し訳ない』とは(黒田剛)監督に伝えました。(西村は)悔しい気持ちも持っていたと思うし、黒田監督のプランも崩れてしまったと思うので、そこに対する申し訳なさがあります」と、心を痛め、謝罪したことを明かした。

不慮の事故だったが、綱島の真摯な性格が現れた行動だった。

綱島と町田FW西村の頭部同士の接触により試合が一時中断した

だが、試合再開後すぐの後半18分に、町田に一瞬の隙を突かれてロングスローから痛恨の失点を喫した。

東京Vのディフェンスリーダーは「自分たちが隙をつくってしまった。だから勝点3を取れなかったですし、自分は(ボールを中央へ)そらされた後、ボールがバウンドしましたけど、あの瞬間に寄せられたと思う。集中が切れていたんだと映像を観て分かりました。そのアラート感はもっともっと出していかないといけない」と、失点を猛省した。

その後も町田ゴールを脅かし続けた東京Vだったが、あと一歩及ばなかった。

東京Vの背番号23は「自分たちがどういうサッカーをやれたかよりも、勝った方が強いチームだし、勝った方がいいサッカーをしていると捉えられるのがプロだという話を(城福浩監督から)受けた。自分たちも真摯に受け止めて、勝たなきゃ意味がないと思う。どれだけ自分たちが狙い通りのプランで決定機をつくったとしても、決め切れなかったり、勝点3につながらなかったら意味がない。自分たちも意識してやっていきたい」と敗戦を糧にすると誓った。