19日に行われたJ1リーグの第34節。鹿島アントラーズは、ホームでアビスパ福岡に0-0と引き分けた。
鹿島は前節4-0と大勝したものの、翌日ランコ・ポポヴィッチ監督を解任。OBの中後雅喜氏が指揮官に就任し、新たなスタートを切った。
この試合では、エースの鈴木優磨を3トップの左に配置するなどテコ入れを行ったが得点は生まれず。新監督の初陣を飾ることはできなかった。
試合後、中後監督は「勝点3を取れなかったのは残念に思う」としつつ「選手は100%がんばってくれた」とねぎらった。
指揮官は、鈴木を左サイドに配置した狙いについて「前線にしっかりとした起点を作りたいということ。あとはモビリティを活かしながら背後を取りにいきたいと考えて、そういう形にした」と回答。
また、鈴木のサイド起用について「推進力が下がる。中央の方が活きるという考えもある」という質問を受けると、以下のように答えた。
「彼自身、新たなトライだったと思うし、その意味で起点になってくれた機会は多かったと思う。そのなかで彼を起点にしながら、背後を誰が取りにいくのか。そこをもっと詰めていかないといけない。
起点になってくれて非常に良かった。ただ、最後のところで彼が中央にいるのは我々の強みだし、最後に点が欲しいところで彼を中央に持っていく。あとはクロスをどう入れていくのか。相手を裏返していくのか、どこから入れるのか、どのタイミングなのか。そういうところは今後に向けての課題になる」
デビュー当時、クリスティアーノ・ロナウドに憧れていた鈴木はサイドでのプレーも得意としていた。ただ近年は中央で起用されており、新指揮官にとっては「新たなトライ」という認識のようだ。
プレー自体は「起点になってくれて非常に良かった」と評価したものの、そこからどう得点につなげるかについてを課題としていた。
MF知念慶も「優磨のところは起点ができて、ボールを収めてということで」と話した一方、「今日は右で、前半は特にボールを握れなかった」と逆サイドをうまく使えなかったことを嘆いていた。
当の鈴木は、「サイドで攻撃の起点を作って、自分がゴール前で仕留める狙いがあったが、うまくいかなかった。(中後監督体制は)まだ始まったばかりだが、今日の試合ではあまり決定機を作れず、悔しさが残る。これからチームとして改善していきたい」と語っていた。
※選手・監督コメントはJリーグ公式および鹿島公式より抜粋