元ポルトガル代表DFのペペ氏がFWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル、サウジ・プロリーグ)との関係性について語った。6日、スペイン『As』が伝えた。
2024年8月に41歳での現役引退を発表したペペ氏。FCポルト(プリメイラ・リーガ)やレアル・マドリー(ラ・リーガ)で華々しいキャリアを送ったペペ氏は、スポルティングCP(プリメイラ・リーガ)のトライアウト会場でロナウドと出会った。
ポルトガルのラジオ『Renascença』に出演したペペ氏は「私は2000年の初めにクリス(ロナウド)に会った。 私はポルトガルに1年間滞在していたので、彼の家族のほとんど全員を知っていた。彼は常識から外れた選手だった。技術に優れ、非常に優れた能力を持ち、非常に強い選手だったんだ」と、後にバロンドールを5度も受賞する背番号7を絶賛した。
ペペ氏は2007年にレアル・マドリーへ移籍。その後を追うようにロナウドは2009年に当時の史上最高額の移籍金9400万ユーロ(当時のレートで約129億円)マンチェスター・ユナイテッド(プレミアリーグ)から白い巨人の一員となった。
「彼(ロナウド)は私に『どんなクラブなの?』『レアル・マドリーって本当にそんなところなの?』と聞いてきたんだ。彼がレアル・マドリーに行ったとき、私はすでに2年間そこにいたから楽だっただろうね」
ポルトガル代表として第一線で活躍し続けてきた二人の友情を象徴するようなエピソードがあると明かした。ペペ氏は2012-13シーズンの開幕戦におけるバレンシア戦で、GKイケル・カシージャスと交錯。その後、頭から血を流し病院へ搬送された。
「それ以降(出血後)のことは何も覚えていないんだ。翌日、病院で目覚めたとき、私はまだレアル・マドリーのシャツを着たまま、ベッドに縛り付けられていた。そこで、クリスが病院にいたことを知ったんだ。クリスは私と私の家族と一緒に、ほぼ一晩中そこにいたらしい。私は病室にいたから、クリスは家族と一緒にいたようだけど、彼がそこにいてくれて、私たちは力をもらったよ」
レアル・マドリーでは3度のUEFAチャンピオンズリーグ制覇などに貢献したペペ氏は、2017年に退団を決意。その際にロナウドは同選手を引き留めようと必死だったという。
「彼(ロナウド)は僕にレアル・マドリーに残るように言ったんだ。でも、私のクラブでの時代はすでに終わっていた。だから、もうそこ(レアル・マドリー)にいられないことを彼に説明しようとしたら、彼は『お金の問題なら、僕のお金は諦めて君にあげるよ!』と言った。私は「ちがうよ」と伝えた。ありがたいことに、退団はお金せいではなく、他の問題によるもの。もう一度サッカーを楽しみたかったから、トルコに行くことにしたんだと説明した」
その後、ベシクタシュJK、ポルトへ渡り、2024年にはEUROに出場した。ポルトガル代表は準々決勝で惜しくもフランス代表にPK戦のすえに敗れ、試合終了後にペペ氏はロナウドと抱擁を交わした。「感じたよ、感じたよ…私たちの歩んだ道は非常に平行していたから、それについて話すのは少し難しいんだ」と背番号7との思い出は特別なもののようだ。