今年1月、正式にリニューアルされたadidasのスパイク「プレデター」。
adidasフットボールの3つのフランチャイズにおいて、ゴール至上主義を掲げるスパイクの最新作は、ゴールを求める部活生のマストアイテムとして生まれ変わった逸品だ。
30周年を迎えた2024年、「プレデター」は原点である“ゴールを生むスパイク”へと回帰。アイコニックなフォールディングタンや、大胆なスリーストライプスなど、90年代初期を象徴するプレデターのDNAを踏襲しながら、“より多くのゴールを奪いたい”というプレーヤーの想いに寄り添い、装いを新たにアップデートされている。
レアル・マドリーのジュード・ベリンガムや日本代表の南野拓実がすでに愛用している、2025年モデルの「プレデター」。
そこで、Qolyでは今回、日本のプレーヤー向けにリリースされたHG/AGモデルの『プレデター ELITE』と『プレデター PRO』を入手。人工芝のピッチで履き比べ、どんなタイプの選手が合いそうか考えてみた。
『ELITE』と『PRO』を並べてみたところ、パッと見て異なるのがアウトソールだ。
『プレデター ELITE』(写真右)は、昨年末にリリースされた『コパ アイコン 2』から採用されている最新のHG/AGソール。2024年モデルの『プレデター ELITE』に採用されていた従来型のHG/AGソールに比べると、ピッチに対するグリップが適度に増している。
一方、『プレデター PRO』(写真左)のアウトソールは2024年モデルの『プレデター PRO』と同じものを踏襲。やや丸みを帯びたトライアングル型のスタッドが計14本配置されており、どちらかというと横方向へのグリップに優れる印象だ。
ヒール部分も、『プレデター ELITE』は外付けのヒールカウンター、『プレデター PRO』はヒールカップ内臓型という違いがある。『プレデター PRO』は内側のクッションパッドに厚みがあって面積も広く、かかとの収まり具合は明確に異なっていた。
象徴的な「プレデター」のテクノロジーであるストライクスキンは配置がアップデート。シュートを打つ際のボールへのグリップ力を高めたことで、正確なシュートを生み出すインパクトをもたらす仕上がりとなっている。
ゴール、もっと言えばキックがこのスパイク最大の特長であることは間違いがない。
狙いを持ったキックへの“応答性”が高く、狭いシュートコースを打ち抜くスピードボール、相手選手が飛びついても触われないカーブボールなど、キックで違いを見せたい選手には『プレデター ELITE』『プレデター PRO』ともに打ってつけのスパイクだと言える。
たとえば、2023年11月にadidasとの契約を発表し、現在『プレデター ELITE FG』を履いている、“TAA”ことリヴァプールのイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルドはイメージしやすい選手の一人。
世界最高峰である彼のようなキックの質を目指すためのスパイク、それが現在の『プレデター』だ。
ちなみに、重量はサイズにもよるが『プレデター ELITE』に比べて『プレデター PRO』は50~60グラムほど重い。軽量性を重視するのであればもちろんトップモデルの『プレデター ELITE』がオススメである。
では、テイクダウンモデルの『プレデター PRO』がどんな選手に向いているかというと、ずばりゴールキーパーにとって選択肢に入るスパイクだろう。
スパイク自体がキックにフォーカスしており、かつトップモデルに比べて重いためゴールキックなどで飛距離を出す場合に重量がプラスに作用しやすい。またスタッド形状的にも横方向に強みを持っている印象で、シュートへ反応する際の踏み込みに効きそうだ。
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いずれにしても、キックにこだわるプレーヤーにとって強い味方となりそうなadidasの最新スパイク「プレデター」。店頭などで手に取る機会があれば、ぜひその可能性を感じてみてほしい。