ブラジルから中国に帰化して、日本代表とも対戦したFWエウケソンが35歳にして現役引退を発表した。

「この旅に参加してくれたすべての人に感謝したい」などとポルトガル語でつづっており、特に中国についての言及はされていない。

エウケソンは当時の広州恒大で大エースとして活躍すると、国内最強助っ人として2019年に中国に帰化。ただ、すでにピークを過ぎた感があり、中国代表では19試合で4ゴールという結果に終わった。

ただ、彼は中国にルーツを持たない初の帰化選手であり、その後の中国代表の帰化戦略のきっかけになった人物。

『新浪体育』は、彼の引退についてこう伝えていた。

「彼は2つの立場で中国スーパーリーグの金満時代の浮き沈みを目の当たりにし、この時代の中国サッカーの象徴のひとりとなった。

中国初の非血統系帰化選手であり、中国帰化選手の出場試合数とゴール数の記録保持者でもある。彼は中国サッカーの30年以上にわたるプロ化の中で最も特別な人物だ。

オスカル、フッキら世界的に有名な選手や高額移籍のトップスーパースターがいたが、個人成績とチームの栄誉の相関関係で考えると、帰化前のエウケソンは、間違いなく中国スーパーリーグ史上最も成功した外国人選手の有力候補だ。同時に中国サッカーにおける非血統選手の帰化時代も切り開いた。

残念ながら、エウケソンのピークは、ほぼ2019年に集中していた。その後は、クラブでも代表でも出場時間が安定せず、怪我もあってコンディションは悪化し続けた。帰化後もエウケソンがピークに戻ることはなく、ファンの期待に応えられなかったことは否定できない。

昨年末、中国の移籍金・年俸ともに最高だったオスカルの退団は、中国スーパーリーグの黄金時代の終焉を告げるものとなった。しかし、エルケソンの引退は、過去10年間の中国サッカーの浮き沈みにとって、より複雑な意味を持つ。

エルケソンは移籍金や年俸こそ最高額ではなかったが、中国で絶頂期を迎え、中国スーパーリーグの黄金時代の全過程の証人となった。

中国スーパーリーグの金満時代が終わり、キャリアの晩年を迎えた帰化選手として、エウケソンは2度のW杯で中国サッカーの弱さも目の当たりにした。

彼は23歳の若さで中国スーパーリーグに加入し、キャリアの全盛期を中国で過ごし、最終的には帰化選手として2度のW杯予選を経験した。

彼は中国スーパーリーグのクラブでキャリアを終え、中国人として引退した。中国プロサッカーの30年以上の歴史を振り返ると、このような伝説的な体験をした選手は一人しかいない。これこそが、エウケソンが中国のファンに記憶されるに値し、中国サッカーの歴史に確実に記録される理由でもある」

エウケソンは2019年に帰化した際、すでに30歳だった。

帰化して中国代表になった反則助っ人7人

中国は今W杯予選で日本と同じグループCを戦っているが、残り2試合時点で最下位となっている。

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