ジェイミー・ヴァーディ
元日本代表FW岡崎慎司らと共に「ミラクル・レスター」を成し遂げたことで有名なレスターのレジェンド、ジェイミー・ヴァーディ。実はヴァーディの妻は「ワガサ・クリスティ事件」と呼ばれる大スキャンダルで、イングランド代表FWウェイン・ルーニーの妻と確執があることで知られている。
裁判でルーニーの妻に敗北して以降、レスターの試合ではこの事件を揶揄するチャントが毎試合のように歌われていた。
その中でも、ルーニーの所属元であるユナイテッドのサポーターたちは「ジェイミー・ヴァーディ、お前の奥さんは草だ」とからかった後にルーニーのチャントを大合唱した。
ウェイン・ルーニー
一方で、ルーニーも妻に関連して、侮辱的なチャントを歌われたことがある。
昨年11月、ルーニーの指揮するイングランド2部プリマスはワトフォードと対戦、その際、ワトフォードサポーターたちからは「ルーニーの妻はジャングルで犯されている」というチャントが繰り返し歌われた。この声は中継の音声にも入っており、イギリス国内で大きな注目を集めた。
サッカー協会(FA)の規則では、クラブはサポーターが「不適切な行為を控える」ようにする責任があると規定されており、これには「明示的か暗示的かを問わず、民族的起源、肌の色、人種、国籍、宗教または信念、性別、性転換、性的指向または障害のいずれか1つ以上に言及すること」が含まれる。
また、FAの規則では、「集団的な差別的チャントの十分な証拠」がある場合、クラブは懲戒処分を受ける「可能性が高い」と規定されている。
しかしながら、イギリス国内ではこれらのチャントを「試合の一部」であると考える人々も多い。今回のフォーデンの事件に対して、ワトフォードなどプレミアリーグ複数クラブで活躍したトロイ・ディーニーは以下のように話している。
「残念ながら、これはサッカーの一部です。それが現実です。子供たちや妻など、あらゆることについて、サポーターたちから言われてきた。
この試合はダービーであり、観客は感情的になるものだ。それもサッカーの一部だ。受け入れるべきではないが、これは太古の昔から続いていることだ。かつてジャンフランコ・ゾラ(元ワトフォード監督)は私にこう言いました。『我々は感情を持たないために給料をもらっている』」