21日、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(法王)が亡くなったとバチカン市国が訃報を発表した。
88歳で死去した教皇は、アルゼンチンのブエノスアイレス出身。南米出身者として初めて教皇になった人物で、アルゼンチンの強豪サッカーチームであるサンロレンソの熱烈なファンとしても知られた。
そうしたなか、アルゼンチンが誇る世界的スターであるリオネル・メッシは、2013年に教皇に謁見した際の写真をSNSに投稿し、このようなメッセージを綴っている。
「これまでとは違う法王、親しみやすく、アルゼンチン人…フランシスコ法王のご冥福をお祈りします。世界をよりよい場所にしてくれてありがとうございます。あなたがいなくなると寂しくなります」
メッシは謁見した教皇からの言葉を聞いた際、思わず涙していたとか。当時、感銘を受けた彼は「サッカーは僕を世界に連れて行ってくれたけれど、今日は本当に特別な日だった」 「相手を尊重することによってのみ、よりいい選手になれる」と語っていたという。
一方、教皇も2013年のインタビューでサッカー史上もっとも象徴的な選手を聞かれると、ディエゴ・マラドーナ、ペレ、そして、メッシを指名。
「マラドーナは選手としては偉大だったが、人間としては失敗した。哀れな男は、彼を称賛しながらも助けてはくれない人々のコートに足を踏み入れてしまったのだ」としつつ、メッシは非常に誠実で紳士的だと称賛していたとか(ただし一番好きだったのはペレだそう)。
アルゼンチンメディアは「2013年に行われたフランシスコ教皇とアルゼンチンおよびイタリア代表との会談は、南米出身初の教皇の到着を祝うだけでなく、普遍的価値観を促進する手段としてのサッカーの力を浮き彫りにした。スポーツと精神性の融合を象徴し、選手とファンの両方に共感される平和、連帯、社会的責任のメッセージを残した」とも伝えている。