J1横浜Fマリノスは14日、日産スタジアムで柏レイソルと対戦、2-0で敗れた。横浜FMはこれで今季14試合1勝5分8敗。19位のアルビレックス新潟に5の勝ち点差をつけられ最下位に位置している。
同じく20クラブが所属するJ2、J3を見渡しても「勝ち点8」という数字は最も少なく、横浜FMは今最も日本で不調なプロサッカーチームと言っても過言ではない。
横浜FMはJリーグ発足時から加盟した10クラブ(通称:オリジナル10)のうちの1つで、鹿島アントラーズと共にこの中ではJ2降格を経験していない数少ないチームだ。SNS上では、そんな“名門”横浜FMが降格危機にあることを残念に思う声も多い。
しかし、直近5年のデータを見てみると、意外と横浜FMも絶望的な状況ではないのかもしれない。
新型コロナウイルスの感染拡大によりJ2降格枠の存在しなかった2020年を除いた直近5年間で、14試合終了時点で最下位に位置していたクラブで実際に降格してしまったのは2021年の横浜FCのみ。また、2022年のヴィッセル神戸、2023年のガンバ大阪は14試合終了時点で現在の横浜FMの勝ち点“8”を下回る「勝ち点7」からの逆転J1残留を果たしている。
特に2022年の神戸は開幕11試合で0勝という絶望的な状態から、吉田孝行監督の就任、元日本代表MF橋本拳人、小林祐希らの獲得を経て、最終的に13位でシーズンを終えるという驚異的な追い上げを見せた。リーグ戦を15試合消化した時点での勝ち点一桁からのJ1残留は、2008年のジェフユナイテッド千葉、2018年名古屋グランパスに続いて史上3例目の偉業だった。
神戸はその後2023年、2024年とJ1リーグを連覇。横浜FMは1週間後、そんな神戸との試合を控えている。「ピンチはチャンス」という言葉もあるように、横浜FMにも大逆転劇を期待したい。