天皇杯は「何も失うものはない。絶対に勝ってやるという気持ちで」
東洋大は昨年、同大史上初めて全日本大学選手権(インカレ)で優勝を成し遂げた。今季の関東大学サッカーリーグ1部でも大きな期待を受けていた。
しかし、この試合開催前はリーグ戦8試合で2勝2分4敗の勝点8で12チーム中9位に沈んでおり、東洋大はなかなか勢いに乗れていない。
昨年は2年ながらインカレ決勝に出場した髙橋輝は、大学王者として臨む今季の難しさを語った。
ストライカーは「昨季は4年生の力が本当にすごかった。4年生に引っ張ってもらっていた部分があったので、その4年生たちが抜けたことで難しい部分があります。いまはみんなで試行錯誤して『どうやったら勝てるんだろう』というところをやっています。ちょっと難しいですけど、あの(インカレ優勝)経験をしっかり次に生かさないと駄目だと思います」と反省を口にした。
また今季2得点にとどまっている髙橋輝には、点取り屋としてさらなる覚醒が求められている。
東洋大の背番号14は「自分が点を取れば、勝率は上がると思っています。自分がゴール前で仕事をできるか、前線から献身的にハードワークできるか、体を張れるかで、チームの勢いは変わっていく。(試合に)出られないメンバーもいるので、その責任をしっかり感じて結果にこだわりたい」と、試合に出ていないメンバーの想いも背負って戦うと誓った。
6月はリーグ戦に加えて、天皇杯2回戦J1柏レイソルとのビッグマッチを控えている東洋大。プロチームを倒すためには、技術や戦術面以上に気持ちが大切だと髙橋輝と意気込む。
「Jリーグのクラブと真剣勝負ができる舞台は、天皇杯しかないと思う。去年は筑波大が町田(J1町田ゼルビア)に勝ったのですが、自分たちもレイソルに勝てるともちろん思っているし、自信も持たないと駄目。何も失うものはないので、絶対に勝ってやるという気持ちでやります」と自信に満ちた表情を見せた。
柏との天皇杯2回戦は、6月11日午後7時から三協フロンテア柏スタジアムで開催される。
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J1の強豪相手に、昨年チームをインカレ初優勝に導いたエースストライカーの意地を見せたい。
(取材・文・写真 縄手猟)