PSGは、現地31日に行われた欧州最強クラブを決めるUEFAチャンピオンズリーグの決勝戦でインテルを5-0で下して、悲願の初優勝を飾った。
スペイン人のルイス・エンリケ監督が優勝後に着ていたTシャツにはあるイラストが描かれていた。
これは亡き娘、シャナさんとの姿をアニメ風に描いたもの。
シャナさんは2019年に骨肉腫と診断されると、5か月の闘病の末に死去。その後、エンリケ監督は、シャナさんと同じような重病の子供を持つ家族を支援するための財団を設立。指揮官は1月にこう語っていた。
「ベルリンでのチャンピオンズリーグ決勝で優勝した後、娘と一緒にピッチにバルセロナの旗を立てた素晴らしい写真が今でも思い出される。
PSGでも同じことができればいいね。娘はそこにはいない。物理的にはいないだろうが、心はそこにいてくれるだろう。私にとってそれはとても大切なことだ」
2015年にベルリンで行われたCL決勝でエンリケ監督が率いるバルサはユヴェントスを3-1で下して優勝を達成。指揮官は愛娘とともに喜びを分かち合った。その再現を成し遂げたのだ。
上記財団によれば、Tシャツのデザインは、Edgar Plansが手掛けたものだそう。
この投稿には、2015年にエンリケ監督とともにCL優勝を成し遂げた元バルセロナのアンドレス・イニエスタもいいねをしている。
優勝後にエンリケ監督は「大きな意味があるし、とても素敵なことさ。でも、娘のことを思い出すためにCLで優勝する必要はない。娘はいつも私たちと一緒だからね、特に負けた時には。家族は全てを楽しんでいるし、悪い時でもポジティブさを見出そうとしているんだ」とコメント。
また、「インテルの選手とスタッフは、我々のお祝いが終わるまで帰るのを待ってくれた。人生同様に勝つときもあれば負けるときもある。勝ち方を知っていても、負け方を知っている人は少ない。彼らがしたことは子供たちへの素晴らしい教訓になる。その意味で彼らをリスペクトするし、感謝したい」とインテルへの謝意も口にしていた。
そんなエンリケ監督を古巣であるレアル・マドリーも「PSGとファンの皆さん、チャンピオンズリーグ優勝、おめでとうございます。そして、愛するルイス・エンリケ氏に心からのお祝いを申し上げます。娘のシャナさんへの心からの愛情も込めて」と祝福している。