■エマナの重要性

カメルーン代表と言えばエトーにばかり注目しがちだが、彼が特徴を活かしきれないサイドで起用されることを考えると、現在のカメルーン代表の最重要人物は、エマナであると断言できる。


アシル・エマナ
Achille Emana Edzimbi

1982年6月5日生まれ
180cm / 82kg

攻撃面の平均値が高いオールマイティーなアタッカーで、右サイドのセカンドトップやトップ下に入り、スタンコヴィッチ(インテル/セルビア)のように各局面で顔を出せるタイプ。独力で局面を打開できるテクニックや強烈なシュートはもちろんのこと、彼のキープ力を信頼した味方がスルーパスを呼び込む動きを積極的に狙いに行くことにより、守備側は裏へのボールケアも求められるのが難点だ。

しかし、裏を返せば、「エマナを潰しさえすればカメルーンの攻撃力をかなり削げる」と言える。

日本側から見て左サイドを中心に動き回る選手のため、このポジションで自由にボールを持たせないことが最も重要となるが、頻繁にポジションを中央に取り、高いキープ力から決定的なスルーパスを出せる点も彼のストロングポイント。左サイドバックと守備的ミッドフィルダーのマーク交換でミスが発生した場合、ピンチに直結するシーンへと発展することは容易に想像できる。このエリアにおいては、特に注意が必要だろう。

現代のサッカーにおいて「マンマーカー」を設定することは稀だが、他の中盤の選手のチェックが疎かになるリスクを承知してでも日本は彼を潰しに行く必要があるかもしれない。


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