不調に苦しみ下位に沈んでいるナヴァルにブラガが3点を奪って快勝。首位をひた走るポルトとの差を一旦は縮めることに成功した。

試合は完全なナヴァルのペースで始まっていた。コンパクトで守備意識が高い組織的なディフェンスの前に、ブラガは非常に攻めあぐねた。両サイドは相手のSH＋SBの統制が取れた守備の連携に封じられ、ショートパスを足元に繋いで動きを作れず、プレスを受けて中盤でボールを失いカウンターを受ける、その繰り返しであった。

しかし、その後ブラガは守備を改善することによって、試合のペースを奪い取った。敵陣でボールを奪われたら素早く切り替え、すぐに奪い返しに行く。

最終ラインもそれに合わせて出来るだけ高い位置を保つ。これにより相手ゴールに近い位置でボールを奪い、攻撃に移ることが出来るようになった。さらにナヴァルのコンパクトさを逆に利用し、素早く裏のスペースを狙ってスルーパスを送り、両サイドから選手が飛び出す。

ナヴァルは守備には定評があるものの、ポゼッションの能力はリーグでもかなり低いレベル。実際攻勢時でも繋ぎにミスが多く、サイドチェンジやフィードは通る方が珍しいような状態であった。また、最終ラインは高く保とうとするものの、4人全員が比較的裏に強くない。その相手の弱点を上手く利用したのである。

27分にアギアルのミドルシュートを基点に怪我から復帰したばかりのモッソーロが先制点をあげると、後半開始直後にも狙い通り裏へのスルーパスからクロスを導き、オレステスのクリアミス、サランのキャッチミスを誘って追加点を奪取。さらに試合のペースを握ったまま、81分にも裏へのスルーパスからパウロ・セーザルが3点目をあげて勝利を決定付けた。終了間際にクロスから1点を返されたものの、それ以上の反撃は許さず勝ち点3を手中にした。

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