中東の雄サウジアラビアは、ガルフカップに若手を中心としたBチームを送り込み、それでも準優勝に輝くほどの力を持っている。選手の能力だけを見れば、アジア全体の中でも間違いなくトップに位置するだろう。
前回大会で日本を恐怖のどん底にたたき落としたマレク・マーズはいないものの、エースであるヤセル・アル=カフタニのパートナーとして連携力に長けるアル=シャムラニが台頭。さらに「ヤセル・コピー」とも言える若手大型FWナイフ・ハザジもベンチに控えており、層も厚い。2列目には小柄だがテクニックに長けるアブシュゲール、アル=シャルフーブ、アテーフ兄弟に加え、若手のアル=アビド、アル=ドサリもバックアッパーとして参加。そして、最終ラインに君臨するオサマ・ハウサウィとアル=モンタシャリのコンビは、パワーとスピードを併せ持つ中東最強のユニットである。国内組ばかりであるため、スケジューリングも容易である。しかも今大会は中東での開催とあって地理的に有利。もし一つにまとまったサッカーが出来れば、優勝に一番近いのは間違いなく彼らだ。
しかし、このところのサウジアラビアの不完全燃焼感は凄まじいものがある。かつてはカルロス・ケイロスの片腕としてレアル・マドリーでコーチを務め、スポルティング・リスボンでも指揮を執ったポルトガル人監督ジョゼ・ペゼイロは、就任から一貫してポゼッションサッカーを追求しているが、平均的なテクニックは高いものの、フリーランやサポートの意識が乏しいサウジアラビアの選手たちは、それを未だに理解しているとは言い難い。
相手が攻めてきてスペースさえ得られれば強い反面、逆に守られてしまうと、ただボールを回して無駄に時間をかけてしまう場面が多くなり、攻めながらもゴールが遠い状況となる。実際にその傾向を利用されたことで、深刻な得点力不足に悩まされている現状があり、格下の相手に勝ちきれないことも多い。もしヨルダンやシリアに苦戦するようなことがあればグループリーグの突破すら危うくなってしまう。
No. | 名前(Name) | 所属クラブ | |
---|---|---|---|
GK | 1 | ワリード・アブドゥラー・N・アリ (Waleed Abdullah N Ali) |
アル=シャバブ |
21 | マブラク・Z・M・ザイード (Mabrouk Z M Zaid) |
アル=イティハド | |
22 | フセイン・アブドー・Y・シャイアン (Hussain Abdoh Y Shaian) |
アル=シャバブ | |
DF | 2 | アブドゥラ・ジャマン・S・シュハイル (Abdullah Jaman S Shuhail) |
アル=シャバブ |
3 | オサマ・アブドゥルルザグ・M・ハウサウィ (Osama Abdulrzag M Hawsawi) |
アル=ヒラル | |
4 | ハマド・モホセン・H・アル=モンタシャリ (Hamad Mohsen H Al-Montashari) |
アル=イティハド | |
5 | オサマ・マブルーク・A・アル=ハルビ (Osama Mabrook A Al-Harbi) |
アル=イティハド | |
7 | カミル・サディク・E・アル=ムサ (Kamil Saddiq E Al-Mousa) |
アル=アハリ | |
12 | ミシャル・アフメド・M・アル=サイード (Mishal Ahmed M Al-Said) |
アル=イティハド | |
19 | モハメド・マサド・F・アル=モワラッド (Mohammed Massad F Al-Mowallad) |
アル=アハリ | |
MF | 6 | アフメド・イブラヒム・Y・アテーフ (Ahmed Ibrahim Y Ateef) |
アル=シャバブ |
8 | アボシュゲール・マナフ・エイド・M (Abushgeer Manaf Eid M) |
アル=イティハド | |
10 | モハメド・バンダル・S・アル=シャルフーブ (Mohammed bandar S Al-Shalhoub) |
アル=ヒラル | |
13 | アル=モサ・モタズ・シディク・E (Al-Mosa Motaz Sidiq E) |
アル=アハリ | |
14 | サウド・アリ・M・ハリリ (Saud Ali M Khariri) |
アル=イティハド | |
15 | アブドゥ・イブラヒム・Y・アテーフ (Abdoh Ibrahim Y Autef) |
アル=シャバブ | |
16 | アブドゥラジズ・サイード・D・アル=ドサリ (Abdulaziz Saeed D Al-Dosari) |
アル=ヒラル | |
17 | タイシル・ジャビル・A・アル=ジャシム (Taiseer Jabir A Al-Jassim) |
アル=アハリ | |
18 | ナワフ・シャケル・F・アル=アビド (Nawaf Shaker F Al-Abid) |
アル=ヒラル | |
FW | 9 | ナイフ・アフメド・T・ハザジ (Naif Ahmed T Hazazi) |
アル=イティハド |
11 | ナシル・アリ・N・アル=シャムラニ (Nassir Ali N Al-Shamrani) |
アル=シャバブ | |
20 | ヤセル・サイード・M・アル=カフタニ (Yasser Saeed M Al-Kahtani) |
アル=ヒラル | |
23 | ムハナド・アフメド・M・アブ・ラディア (Muhannad Ahmed M Abu Radiyah) |
アル=ワハダ |
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