2011年2月23日(水) - エスタディオ・ド・ドラゴン
FC Porto
0
0-0
0-1
1
Sevilla
得点者
70' L・ファビアーノ

17日にホームで行われた第1戦を1-2で落としているセビージャは必勝を期して第2戦に臨んだが、アウェーゴールに泣きヨーロッパの舞台から姿を消した。

セビージャは開始早々にカヌーテがビッグチャンスを逃すと、その後はポルトの強力な両翼に苦しみ、守勢に回る時間が続く。左サイドのF・ナバーロはフッキのパワー、スピードに圧倒され、右サイドはヴァレラとアルバロ・ペレイラのコンビに攻め込まれるなどペースを掴めない。攻撃に転じようにもカヌーテにボールが入ったあとが手詰まりで、カウンターでしか好機を作り出せない。対するポルトも前半最大のチャンスだった32分のファルカオのヘディングがポストに嫌われるなどチャンスを活かせず、両チームとも得点なく前半を終えた。

やや精彩を欠いたゾコラとS・サンチェスに替え、後半にメデル、L・ファビアーノを投入したセビージャ。得点を狙って前がかりになるが、アレクシスが右サイドバック、メデルがボランチと最終ラインのカバーをこなす形で手薄になったDFラインを突かれて何度もピンチを迎える。だが、この日のポルトには決定力がなくチャンスを逃し続ける。攻め疲れのみえるポルトが集中力を切らしかけた70分、L・ファビアーノが持ち前の決定力を見せつけ、ベスト16進出に望みを残すゴールを決める。ネグレドのパスを受けると、チェックにきたアルバロ・ペレイラを物ともせず冷静にゴール左へシュートを流し込んだ。残り20分で慌しさを増したゲームは直後にアルバロ・ペレイラが一発退場になり、これでセビージャに流れが傾くかに思えたが、その6分後にアレクシスが2枚目のイエローカードを貰い反撃ムードに水を差してしまう。その後はDFマイコンを投入し5バックを敷くポルト守備陣をあと一歩崩しきれずに、無念のタイムアップを迎えた。

CL予選敗退でケチのついたシーズンスタートなったセビージャは国内リーグで好調のポルトの前に敗れ去った。数字だけを見れば惜敗にもみえるが、GKハビ・バラスの奮闘とポルトFW陣がチャンスを潰し続けていなければ、大差で敗れていた可能性すらあった。今冬に手に入れたラキティッチもトップ脇で使うのか、ボランチで使うのか模索中のようだが、ボランチでの起用は守備面での不安が見え隠れする。ヨーロッパでの挑戦は早くも潰えてしまったが、これで現在7位と中位に甘んじているリーガでの戦いに集中できると割り切るべきか。


(筆:Qoly編集部 I)

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