26日、エスタディ・コルネリャ=エル・プラットにラウール・タムードが凱旋を果たし、現在4連敗中の古巣相手に際どいシュートを放つなど相手ゴールへと迫ったが、チームは1-4で完敗を喫した。試合前には「特別な気持ちはあるが、試合が始まれば連勝を伸ばすことしか考えない。ただ、ゴールしたとしても喜びをあらわには出来ないだろう。」と語っていた元エースをペリコは温かく迎えたが、ピッチでの恩返しとはならなかった。

ただ、彼がこの試合にスタメン出場できたこと自体が感慨深く感じられる。カピタンを務めるなどチームの象徴として活躍してきたストライカーは円満とはとても言えない形でエスパニョールと袂を分かち、32歳にして新天地ソシエダへと旅立ったものの、順風満帆でないシーズンを送っていた。1トップを敷くチームのレギュラーはホセバ・ジョレンテであり、その控えに甘んじる苦しい時期が続いた。しかし、ジョレンテが椎間板ヘルニアを痛め離脱すると、その衰えぬ得点能力をいかんなく発揮。ここ4試合で3ゴールとチームを連勝に導く重要な得点を決めるなど好調を維持するなか、古巣との対戦を迎えたのだ。

試合後、改めて非常に特別な夜だったと語ったタムードは勝ち点3を奪えなかったことを嘆くとともに、古巣へのエールも忘れなかった。昇格チームながら現在9位と奮闘をみせるソシエダのさらなる上位進出のためにも今後もベテランストライカーの活躍に期待したい。


第25節 Espanyol - Soceidad ハイライト

試合後のタムード

(筆:Qoly編集部 I)

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