Paris Saint-Germain
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2
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1-1
1-1 |
2
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Lille
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オアロー ボドメル |
45+3' 73' |
得点者
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5' 59' |
オブラニアク ソウ |
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PSGのホーム、パルク・デ・プランスに乗り込んだリールがノルマ以上となる引き分けで試合を終えた。この結果、同時に行われていた2位マルセイユの勝敗に関係なく、1954年以来57年ぶりとなるリールのリーグ優勝が決まった。
決して勝利が必須という状況ではないリールは、バルモンが不在であることもあって好調時よりは少し低調な立ち上がりだった。ジェルヴィーニョやアザールが中に絞る連携はあっても、出来た外のスペースをスムーズに相互利用できていなかった。とはいえここ数週間の中では高い方のパフォーマンスだった。
さらに運も向いていた。試合開始からわずか5分、縦パスをオブラニアクが収めてカウンターが成功。左へのスルーパスをアザールが受けてカットイン、さらにソウが右に流し、フリーで受けたオブラニアクがミドルシュート。これがゴールに決まって、早い時間帯に先制を果たす。
前半終了間際にはネネーの早いタイミングでのリスタートにDFが対応できず同点ゴールを許してしまった。しかし後半開始直後、オアローがシミュレーションで2枚目の警告を受けて退場。数的優位を手にするというさらなる幸運に恵まれた。
また、後半は前半よりも攻撃のスピード自体は下がったが、システムの流動性自体は上がっていた。特にアザールやジェルヴィーニョが中に絞った際に生まれる外のスペースを、ソウ以外も飛び出していく形が見られるようになっていた。
その結果59分に追加点を奪取する。アザールがドリブルで持ち上がって基点となり右に展開、スペースにデビュッシーがすかさず飛び込んでシュート性のボールを蹴り込む。それを裏に飛び出したソウがゴールに押し込み、リードを奪った。
その後戦う意欲が衰えないPSGに反撃を受け、73分にはジュリのクロスからボドメルに同点ゴールを許す。しかし崩れることなく冷静に試合を進め、さらなる失点を防ぐことに成功。その結果2-2の引き分けに持ち込み、優勝カップを手にした。
一方PSGも非常に内容としては素晴らしいものがあった。今季の後半戦は最終ラインが下がってしまう傾向があり、エルディングの不調から相手の裏のスペースを利用する早い攻めが不可能になってしまっていた。
しかしこの試合ではオアローが絶対的な空中戦の強さ、エルディングを使うポストと高いパフォーマンスを見せた上、ボランチに下がったボドメルが最終ラインと前線の間を縦横無尽に動いて攻撃にアクセントを加えていた。ただ、そのオアローが退場してしまったことに加え、多く作り上げたチャンスをいくつも外してしまったことが勝利を逃した要因となってしまった。
リールの戦いは終わったが、PSGはまだCL出場権を争うデッドヒートが続いている。3位のリヨンとは勝ち点2差。最終節に勝利することで、まだ3位浮上の可能性は残っている。オアローが不在となる中で厳しい試合を迎えることとなる。
(筆:Qoly編集部 K)
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