2011年7月10日(日) - エスタディオ・アステカ(メキシコシティ)
Brazil
3
3-2
0-2
4
Germany
ウェリントン
アドリヤン(PK)
アドリヤン

22'
30'
33'

得点者
20'
45+1'
55'
63'
アイディン
ギュンター
アイシチェク
アイディン


3位決定戦は「らしい」得点の取り合いとなった。とはいえお互いが攻撃的に仕掛け合った末の結果ではなく、どちらかというと両チームの守備の不安定さと、前線の個人技の高さによってもたらされた大量得点である。

勝利を収めたのはドイツ。これまでのスタメンとはボランチ2枚を入れ替えており、中央に人数をかける守備の点で強化を図っていたが、逆にカンが得意とする攻撃参加が失われており、前線へのサポートが減少していた。また右サイドのアイハンが守備で効かず、何度かサイドを破られた。

ここ数試合と同じく運動量はあまり多くはなく、序盤はペースをつかめない展開。そんな中で20分に左サイドでイェジルが反転、マテウスを抜いて折り返し、アイディンがシュートに持ち込んで先制点を奪取するも、その後立て続けに3失点。22分にアデミウソンとピアゾンのワンツーで、30分にはアドリヤンのドリブルで共に右サイドを破られた。さらに33分にも同じ箇所をエメルソンにやられて、アドリヤンにネットを揺らされた。

そこでドイツは早くも交代選手を準備。やられていたアイハンを下げてセンターバックにギュンターを投入し、コルショフスキを右サイドバックに配置転換。これが攻守に効果を発揮した。ドリブル突破に対してはギュンター、コルショフスキが2人で上手く対応し、ぎりぎりで防御。また攻撃でも前半ロスタイムにギュンターがセットプレーからヘディングを決め、采配が完璧に的中した。

さらに後半の序盤は、守備が安定したことをベースに、運動量が乏しい中で全体を押し上げ、ケディラがより前に動き攻撃を強化。55分に右サイドからのスローインをイェジルがヒールで長し、アイシチェクが中央に切れ込んでシュート。ゴール左隅に決めて同点に追いつくと、さらに63分に逆転に成功する。引いて相手を引き出し、ペレーのフィードをイェジルが収めてスルーパス。左からアイディンが飛び出して、切り返しでマテウスを抜いてシュート。ゴール右隅に決めて4点目を奪取した。

一方、ブラジルは逆に「序盤は相手の弱点を突けたが、後半は抑えられて打開策が見いだせなかった」という展開になったと言える。前半のロスタイムに入るまではほぼ完璧な展開と言えたが、セットプレーのマークミスで若さを露呈し、後半は個人技では勝利しつつも同じような攻めを繰り返してしまった。そういう意味では、FWレオが使えなかったことも攻撃のバリエーションという点で痛かった。

(筆:Qoly編集部 K)

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