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10月19日、アジアチャンピオンズリーグ準決勝1stレグが開催された。19:30にキックオフされた水原三星とアル・サッドの試合では乱闘騒ぎが起き、3人が退場、10分のロスタイムが取られるという波乱の幕開けとなった。

乱闘の切っ掛けとなったのは0-1で迎えた81分。ペナルティエリアでチェ・ソンファンとザカリヤが転倒。足を痛めたザカリヤと足が顔に入ったチェ・ソンファンが立ち上がれない状態の中、水原はためらいながらもタッチラインに流れるボールを見送った。

しかしこれをアル・サッドは「ボールを出してくれた」とは見なさなかった。カデル・ケイタはすかさず最終ラインの裏にスルーパスを送り、飛び出したニアングがシュート。ゴールを決めて0-2としたのである。

もちろん水原側は猛抗議を行うも判定は変わらない。怒りが収まらない水原のサポーターがピッチに降りてきて、選手、スタッフも交えた乱闘に発展。ニアングに拳を入れたリスティッチと、サポーターに暴力を働いたカデル・ケイタがレッドカードを受けて退場する騒ぎとなった。

アル・サッドの監督を務めているホルヘ・フォサッティは「ニアングは心ないことをした」と認める一方で、クラブの会長を務めるアル・ロマイヒは警備に苦言を呈した。

ホルヘ・フォサッティ監督(アル・サッド)

「もちろん2点目の得点を正当化するつもりはない。ニアングは心ない攻撃の決定をしたと思う。2人の選手が負傷し、劣勢に立っていたから、ナイーブになっていたんだろう…」

ガセム・アル・ロマイヒ会長(アル・サッド)

「我々は韓国のファンがしたことに驚いている。彼らは以前はエレガントだったはずだが、今日はペットボトルを投げてきたし、それがサクル(モハメド・サクル。カタール代表GK)の邪魔になっていた。また、セキュリティが全く仕事をしていなかった。我々を守ってくれなかったし、カタールの大使として良い扱いをしてもらっていない…。韓国のファンに対してはこれ以上何も言いたくはない。大切なのは、2ndレグで大切な選手を失ったということだけだ」

そして対する水原の監督を務めるユン・ソンヒョはアル・サッドのプレーを「非紳士的だ」と批判する一方、サポーターの行動に対しては残念だと述べた。

ユン・ソンヒョ監督(水原三星ブルーウイングス)

「明らかにヨム・ギフンはボールを外に出していた。こちらにボールを返すべきシチュエーションだったと思う。しかし、非紳士的なゴールを決められてしまった。我々に出来ることなど、何もない。2ndレグに向けては大きな困難に直面することとなった。しかし、できる限りの準備をして、最善を尽くすだけだ」

「結果には不満だ。ホームで0-2で敗れたのだから。しかしまだ希望は捨てていない。アウェーでも我々は力を発揮できる。ゾブ・アハンにも勝ったのだ。カタールで同じことを繰り返すだけだ」

「サポーターの行動については、クラブに一定の責任がある。残念だ。しかしファンを殴ってはいけない。たとえピッチに降りてきたとしてもだ。これで我々の選手も大きく動揺してしまった」

(筆:Qoly編集部 K)

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