数多くのブラジル人を獲得してきた実績を持つミラン。現在はチアゴ・シウバ、ロビーニョ、そしてパトがファーストチームでプレーしているが、過去にはセレソンの10番を背負ったプレーヤーから若手のホープまで多くの選手達がミランで活躍してきた。
そんなミランの補強を支えているのがNo.3アリエド・ブライダ氏。ブラジルへ度々視察に訪れ、そのたびに「接触か?」と騒がれているが、今回『Tuttosport』が「10人の獲得候補プレーヤー」を予想しているのでご紹介しよう。
カゼミロ ツꀀ(守備的MF/19歳/サン・パウロ)
Carlos Henrique Casimiro "Casemiro"
2011年南米ユース選手権、U-20W杯のブラジル代表優勝メンバー。10代の頃から注目され、「ドゥンガ2世」の異名を授かる大型ボランチで、ボールだけではなく人に対しても強さを発揮。奪ってからは的確にボールを繋げるだけではなく、パワフルなドリブルで40m以上攻め上がることも。プロデビュー当初は、「攻撃参加頻度と攻撃のバリエーション」が課題として挙げられていたが、年々改善中で、シーズンを追うごとに総合能力の高いボランチへと進化。2011/12シーズンの開幕前には欧州移籍の可能性が度々取り沙汰された。10歳の時からサン・パウロの下部組織に所属し、U-15時代にはサン・パウロ州チャンピオン、U-17時代にはU-17クラブW杯を制覇。2010年にプロデビューを果たす。
オスカル (攻撃的MF/20歳/インテルナシオナウ)
Oscar dos SantosツꀀEmboaba Junior
サンパウロ・ユースが生んだ「ネクスト・カカ」。メンタル、フィジカルにはやや不安があるが、スピード感溢れるドリブル、巧みなボールコントロール、思い切りの良いシュートは非常に魅力的で、本職はトップ下だが、U-20南米選手権ではインサイドハーフとしてもプレーするなど、典型的な南米型のトップ下にはない柔軟性も持っている。また、同年のU-20W杯は全試合に先発出場し、コウチーニョとともに攻撃を牽引。決勝でハットトリックを記録し、ブラジルを優勝へ導いた。特に決勝点となった3点目は歴史に残るスーパーゴールとしても今でも度々取り上げられている。
パウリーニョ (守備的MF&RB/23歳/コリンチャンス)
Paulo Cesar Elias "Paulinho"
今年ブラジルA代表への参加も果たした急成長中の万能型MF。攻守両面でチームを助けられる豊富な運動量を最大の持ち味とするが、技術力も及第点以上で、サイドバックで起用された際には積極的なオーバーラップとスピードに乗ったドリブル突破で存在を見せる。ミランはもとより欧州のクラブが注目しているタレントだが、実は19歳の時に海外移籍は既に経験しており、ポーランドのナ゜Sウジで1シーズンプレーした経歴を持つ。
レアンドロ・ダミアオン (FW/22歳/インテルナシオナウ所属)
Leandro Damiao da Silva dos Santos
強力なフィジカルと圧倒的な高さから叩き付けるヘディングに加え、スピード、テクニックを満遍なく備えた万能型FW。2007年にアトレチコ・ジ・イビラマでプロデビューを飾った後、ローン移籍でクラブを転々としていたが、2010年にインテルナシナオウに完全移籍し主力として活躍。リベルタドーレス制覇に貢献した。2011年3月にブラジル代表初招集、スコットランド戦でデビューを飾った。
パウロ・エンリキ・ガンソツꀀ(攻撃的MF/22歳/サントス)
Paulo Henrique Chagas de Lima "Ganso"
「セレソンの未来を担う、稀代のファンタジスタ」。やや個人プレーに走りやすい嫌いはあるが、ブラジルの典型的な「10番」として国民や諸先輩方から期待されている逸材で、左足から繰り出されるパスとシュートセンスはブラジル代表においてもトップクラス。2010年ワールドカップは選出を期待されたが既にほぼ固まっていた狭き門を潜れず、予備登録メンバー止まりだったが、結局ドゥンガのセレソンは準々決勝で散る結末を迎え、「ロナウジーニョやガンソがいれば」と嘆きと怒りの声が自国民のサポーターからは漏れた。ちなみに、2009年のサントスではパウロ・エンリキが2人いたため、登録名にはリマが付き、その後、「ガンソ」が定着した後に一躍有名となった経緯がある。2009年U-20ワールドカップ代表。
デデ (CB/23歳/ヴァスコ・ダ・ガマ)
Anderson Vital da Silva "Dede"
圧倒的な制空権と果敢な攻撃参加が光り、付いた異名は"巨大な丘"。ヴォルタ・レドンダに在籍していた2009年の州リーグでプロデビューを飾ると、同年にヴァスコ・ダ・ガマへステップアップ。2010年の全国選手権においてレギュラーとして活躍すると一気に評価を向上。専門家から「ミスの多ささえ改善されれば、セレソンに入れる」との評価を受けるまでに至った。
ロドウフォ (CB/25歳/サン・パウロ)
Luiz Rhodolfo Dini Gaioto
空中戦やフィジカルコンタクトで持ち味を発揮する一方で、クレバーなラインコントロールも得意としている、元ブラジル五輪代表候補。2006年にアトレチコ・パラナエンセでデビューを飾ってからは順調にプロキャリアを重ね、欧州移籍が噂される中、2011年にサン・パウロへ移った。
マノエウ (RB&CB/20歳/アトレチコ・パラナエンセ)
Manoel Messias Silva Carvalho
空陸共に対人戦において絶対的な強さを見せるディフェンダー。ブラジル出身の"ザゲイロ"にしては、やや上背が物足りない感はあるが、それを補ってあまりあるジャンプ力とポジショニング取りの巧さを持ち、長身選手相手でも簡単に負けることはない。また、スタミナやスピードも備えているため、右の"ラテラウ"としてプレーすることもある。課題は左足の技術、組み立て能力、展開力の欠如あたりか。
ガブリエウ・シウヴァ(LB/20歳/パルメイラス)
Gabriel Moises Antunes da Silva
優れたスピードと力強い攻撃参加を武器とする左サイドバックで、2011年南米ユース選手権、U-20W杯のブラジル代表優勝メンバーの一人。全体的にやや雑な面があり、クロスの精度もあまり高くないが、U-20W杯では、コンスタントに起用されていたアレックス・サンドロのコンディションが万全の状態でなかったこともあり、代わりにレギュラーを務めた。
エドゥアルド・バルガス (FW/21歳/ウニベルシダ・デ・チレ)
Eduardo Jesus Vargas Rojas
右サイドやストライカーのポジションでプレーする、2010年トゥーロン国際大会チリ代表選手。同代表チームにおいては技術的にはかなり乏しい部類に入るが、身を粉にしてファイトし、泥臭くタフにチームを引っ張るプレーは評価に値する。正真正銘のチリ人だが、『Tuttosport』では何故か「10人のブラジリアン」に含まれた。
(筆:Qoly編集部 N)
【厳選Qoly】日本代表の2024年が終了…複数回招集されながら「出場ゼロ」だった5名