バニ・ヤス 0 - 0 アル・イティハド
Bani Yas, Al-Ittihad

3連勝で勝ち点を9に乗せており、決勝トーナメント進出をほぼ決めているアル・イティハドは、今日はあまり勝ちに来ていないように見えた。元々の力を考えれば、明らかに消極性が目に付くプレー内容であった。それを利用する形で、ホームのバニ・ヤスは試合を支配しに掛かり、ボールを保持して攻めたが、惜しくも最後まで得点を奪うことが出来なかった。

以前の記事でも書いているが、バニ・ヤスはUAEのチームにしては珍しく、非常にコンパクトな布陣を形成でき高い位置からプレスをかけられるチーム。さらに今日は元スペイン代表選手フランシスコ・ジェステをボランチに配置し、ポゼッション能力を高め、ボールを支配し、繋いで押し込むサッカーの実現を目指した。

序盤はジェステへのマークが緩かったことから、彼からの長いボールでピッチを広く使うことが出来、両サイドのスペースを自由に利用。さらに高い位置からプレスをかけてボールを奪うことにより、一方的に攻撃を仕掛ける展開を作り出した。

その後、アル・イティハドがジェステにボールが入った際にパスコース遮断の動きを積極的に行ってくるようになり、自由に攻めを組み立てることは出来なくなっていく。その状況を変えようと、57分にはファリド・イスマイルに代えてボランチのアメル・アブドゥラフマンを投入。ジェステをトップ下に上げてマークを避けようとしたが、これが逆にサンゴールの孤立を誘い、攻撃力が減少した。

しかしその修正は早かった。71分にハブシュ・サルブフを投入し、サンゴールの近くにポジションを取らせることによって前線に厚みを作ったのである。試合終盤は守りに入ったアル・イティハドを再び一方的に押し込む展開に戻すことに成功した。しかし残念ながら、ゴールだけが奪えなかった。

アル・ヒラル 2 - 1 アル・シャバブ
エル=アラビ
エル=アラビ
45'
68'
29'

キエーザ

Al-Hilal, Al-Shabab

3試合で3引き分けと決定力不足に苦しんでいる中東の雄アル・ヒラル。今週もチャンスの数の割に全くシュートが入らず、さらにカウンターから失点するという展開となったが、何とかその後逆転に成功。大会初勝利を上げた。

徹底的なカウンターに賭けたアル・シャバブは、引いて守って相手を引き出し、サイドバックの裏にシエウを走らせ、入ってくるクロスにキエーザが飛び込むというパターンでチャンスを狙っていた。29分には幸運にもミスを利用して先制する。アル・マルシャディがパスカットを空振りし、裏に抜けたところをシエウが奪ってクロス。ハイラトのマークを外したキエーザが合わせ、ゴールに決めた。

キックオフからほぼ完全に押し込んで一方的に攻めていたはずのアル・ヒラルにとっては、心が折れてしまうような場面であったに違いない。何度も決定的な場面を迎えながら、シュートが全く枠を捉えず、さらに自分たちのあり得ないようなミスから失点したのだ。

しかし今日のアル・ヒラルには、努力に対しての結果が付いてきた。前半終了間際に同点に追いつくことに成功。アル・シャルフーブの左コーナーキックを、アル・マルシャディが競って落とし、エル=アラビがボレー。上手くミートはしなかったがゴールの中に吸い込まれ、ミスを帳消しにした。

さらなる得点を狙うアル・ヒラルは、54分にセンターバックのハサン・ハイラトをベンチに下げてストライカーのユ・ビョンスを投入し、攻撃の枚数を増加させた。

これによってプレッシングの強度は落ちたものの、ユ・ビョンスが前線で潰れることで周囲の選手がより生きる状態に。そして68分にエルマシュのスルーパスからエル=アラビがトラップ一発でワリード・アバスを抜き去り、今日2点目となる逆転ゴールを決めた。

(筆:Qoly編集部 K)

{module [170]}
{module [171]}

{module [173]}

【厳選Qoly】新潟愛は永遠!アルビレックス新潟が「世界」に送り込んだ“最強”日本人6名