2012年5月23日(水) - スタッド・プリュック(イェール)
Egypt
0
0-1
0-2
3
Netherlands






得点者
24'
67'
77'
バラジテ
リーンストラ
テン・フォールデ

国内リーグが2月に中断されたために、多くの時間と試合経験が与えられたエジプト。チームの完成度は見るからにオランダよりも高かった。

コンパクトでセカンドボールに強い守備、テクニックに優れた2列目にボールが入ればすかさず数人が裏に飛び出すコンビネーション、思い切りの良いタックルとドリブル。格上オランダに対して優勢に試合を進めていた。

しかし、今日のエジプトには運と決定力だけが足りなかった。10分にS・エルディンの見事なスルーパスからモフセンが決定的な場面を迎えるも、キーパーに防がれて先制ならず。

逆に24分には初の大きなピンチで失点を喫してしまう。中央でファン・ハーレンとアルベルフのパス交換で攪乱され、グリエにサイドのスペースに飛び出され、クロスをバラジテに押し込まれてしまったのである。

さらに51分には、アルベルフを後ろからスライディングで倒したゴマアにレッドカードが提示されて10人に。それでもチームは頑張っていたが、オランダが後半から投入してきたジョディ・ルコキのスピードにファティが全く対応できず、組織が切り裂かれ続けた。

67分にはルコキが外で走ったところを囮に、リーンストラの縦パスをバラジテに収められてワンツーを許す。センターバックのリーンストラにゴール前にまで飛び出され、2失点目を喫した。さらに77分にはジョーカーとなったルコキのクロスからテン・フォールデのヘディングを許して3失点目。

良い立ち上がりを見せながらも流れをものに出来ず、結局エジプトは0-3と散々なスコアでこの試合を終えた。

オランダから見れば逆に「流れ」をものにした試合だった。上述のようにチームの完成度は決して高くはなく、ウイングが中と絡む場面が少なく3、4人だけがビルドアップに絡むような形であった。

だが、その中央の数人の連携とバラジテのキープ力、得点力が先制点を生み出した。さらに後半開始時に右に投入したルコキが爆発的なスピードでサイドを支配したことで2点目を導き、さらに左に配置したテン・フォールデが中央に絞ってプレーした事が3点目に繋がっている。退場劇も含めて、試合中に起こった変化が全てオランダの利益となった。

(筆:Qoly編集部 K)

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