先日、資金難からクラブ消滅の危機に瀕したスペイン3部オビエドの救済活動についてお伝えしたが、当面の危機は去ったようだ。

イギリス人ジャーナリスト、シド・ロウ氏がTwitter上で発したSOSをきっかけにクラブの株を購入する活動は世界的な広がりを見せ、オビエド出身であるミチュ、カソルラ、マタ、アドリアンらも株を購入すると、ロウ氏によれば個人株主によって193万ユーロもの資金が集まったという。


さらに、17日にはメキシコの大物企業家カルロス・スリム氏率いるグルポ・カルソがクラブに200万ユーロの投資を行うことが決まったとオビエドのオフィシャルサイトが伝えた。スリム氏は『フォーブス』誌の世界長者番付で3年連続で1位となっている世界的富豪である。歴史あるオビエドが直面した困難とそれを支える驚異的な情熱に感化されて、投資を決めたという。

このニュースが伝えられると、クラブの存続を祝うべくオビエドのホームスタジアム「カルロス・タルティエレ」 には深夜にも関わらず5百人ほどのサポーターが集まったそうで、その場にはトニ・フィダルゴ会長も駆けつけた。クラブのオフィシャルサイトによれば、フィダルゴ会長が「メキシコからの援助が決定的なものになったが、鍵になったのは君たち、ファンだ。状況は7月から厳しかった。ファンのサポートがなければ不可能だったことだ。困難な状況は去ったが、道を切り開かなくてはならない。うまくいけば今後3,4年で1部で戦うことだってできる」と述べると、ファンは喝采を送り、会長に留まって欲しいと合唱したという。

そんななか、18日にマドリッドで行なわれたアトレティコ・マドリーB対オビエドの試合にはスペイン各地からオビエドファンが駆けつけ、シド・ロウ氏とその妻も招待を受けた。最初は誘いを固辞したというロウ氏だったが、FWディエゴ・セルベロらの強い要請により最終的には首を縦に振ったという。サポーターたちから歓待されたロウ氏は当地では Sid Lowe ならぬ、Sir(=ナイト) Lowe と呼ばれているそう。

↓ロウ氏(左)とディエゴ・セルベロ



(筆:Qoly編集部 I)

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