3月9日、ロイター通信は「選手に襲撃されたレバノン協会所属の審判バシル・アワサ氏が、引退を発表した」と報じた。
レバノンリーグで主審を務めてきたバシル・アワサ氏は、先週行われた2部のアル・ナフダ対アル・サラムの試合をジャッジ。アル・ナフダの選手にレッドカードを提示した後に暴行を受けていた。
九死に一生を得たバシル・アワサ氏は、現地テレビ局のアル・ジャディードによるインタビューにこう答えたという。
「選手やスタッフから暴行を受け、このまま墓に入ることになるのではと思った。正直に言えば、今生きているのが不思議なくらいだ。
レッドカードを提示するときは、選手からのリアクションがある可能性をいつも認識していた。そして、それが実際に起こったということ。彼は私を追いかけてきて、そして攻撃した。
彼が私を殴ろうとしたとき、私は逃げた。そうしたら監督のマフムード・サイフ・エディンまでも攻撃してきて、他のスタッフも私を追いかけてきた。
もう物事は私の手には負えなかったので、とにかくどこか他の場所に逃げなければと思った。
審判をやめるという決断は撤回しない。これは最終的な決定だ。そして協会には、どうにかレフェリーを保護する方策を見出して欲しい」