FIFAは29日、30日と公式サイトで現在ロシア代表監督を務めているファビオ・カペッロ氏のロングインタビューを掲載した。
現在はロシア代表監督を務めている彼は、先日行われたコンフェデレーションズカップの感想、そしてかつて率いたACミランやレアル・マドリーのこと、さらにイングランド代表についても語っている。
FIFA
(イタリア代表については?)
「良い選手と偉大なコーチを備えている興味深いチームだ。次のワールドカップも狙える存在の一つだろう。プランデッリは勝者のメンタリティを持つ選手をまとめ上げている。彼は特別な仕事をしているね」
(戦術的には?)
「自分が思うに、昨今のサッカーでの鍵は多くのMFを起用することだ。なぜなら、創造性こそが多くのものをもたらし、試合の流れを変えるからだ。ピルロやシャビ、イニエスタのような選手を起用できれば、チームは一歩先に進める」
(バルセロナの哲学を信じる?)
「もちろん。しかし、グアルディオラが与えられたほどの選手の質がなければ、それは実現できないことだろう。MFであればいいわけではなく、本物でなければならない。選手の質さえあれば、何だって可能だ」
(クラブと代表の違いは?)
「代表チームではわずか4日前に選手が集まる。これは非常に物事を難しくする。重要なことは選手を理解することであり、短い時間で全員の意識を共有しなければならない。クラブの監督とは完全に別の仕事だし、プレッシャーも違うね」
(ロシアでの難しさは?)
「通訳を通さなければならないことだ。特に試合の中で選手の言いたいことが正確に分からない。特にチームが正確な指示を必要としているときにはね。
言葉が分かれば全てが変わる。トレーニングは特に容易になるだろう。ただ、同時に言葉の重みは失うかもしれないが」
(イングランドではプレッシャーが大きかった?)
「おそらくそうだが、ピッチ内よりも、むしろフットボールを離れた時間での方が大きいね。イギリスのメディアは恐ろしいほどの圧力をかけてくる。まあ、ロシアではジャーナリストが何を言っているか分からないからね(笑)、比較は出来ないな」
(イングランドはなぜ勝てないんですか?)
「彼らは疲れているんだよ。プレミアリーグにはほとんどオフがない。世界で一番少ないだろう。
車を運転することに例えよう。燃料を入れるためにどこかで止まることが出来れば、行きたいところにおおよそ着くことが出来るだろう。しかしそのチャンスがなければ、ゴールに達する以前にガス欠のままで走ることになる。
私が見る限り、イングランドでシーズン前半に見られるサッカーは、後半のものよりも遙かに質が高い。プレミアリーグの中でビッグチームになりたければ、代表チームでは考えられないような規模にならざるを得ない」