ロイター通信は「オーストラリアサッカー協会会長がカタールでのワールドカップについて、冬に開催された場合は国内リーグへの影響が大きいと話した」と報じた。
オーストラリアは2022年ワールドカップの招致に動いていたが、最終的には敗北し開催地はカタールに決定した。
しかしその後、夏の中東地域における猛烈な暑さや、計画されている冷却システムの莫大なコスト、そして冷房の及ばない場所での影響などから各所の批判を受けることになり、1月に時期をずらして開催する案も浮上。
そしてゼップ・ブラッターFIFA会長が公に『決定は失敗だった』と話すなど、開催まで10年を切った今に至っても論争が続いている。
オーストラリアサッカー協会会長を務めるフランク・ローウィ氏は、もし冬に開催された場合には国内リーグのシーズンに大きな影響を与えるとして、補償を求めることも辞さないと話した。
ロイター
フランク・ローウィ オーストラリアサッカー協会会長
「我々のシーズンは夏に行われる他のスポーツとの衝突を避けて行われる。ワールドカップが1月、Aリーグのシーズン途中に開催されるのであれば、2022年だけでなく、それまでも、そしてそれからも我々の大会に影響を与える。
クラブ、投資家、放送局、選手、ファン……全てが影響を受けるだろう。
2010年12月に間違った判断に至ったプロセスとは異なり、透明、かつ整然としたアプローチによって着手することで、悪い状況の中で最良の道に進む機会を得ることが出来る。これからの数ヶ月で行われる決定は、FIFAが掲げる『フェアプレイ』の原則の概念が反映されたものになるべきだ。
オーストラリアはワールドカップ招致に多額の投資をし、国民もそれをサポートしてくれた。2010年12月以来、カタール開催についての批判を聞かせないよう注意してきた。一種の負け惜しみのように聞こえてしまうからだ。
しかし今、影響の拡大が予想され、入札に参加した国の一つとして公式な立場を明らかにしておくことにした。
独立した機関の調査を経て問題を解決し、濁りのない目で再度のスケジューリングと評価を行うべきだ」