世界のサッカーを見ていて感じるのは、「世界には随分と言語があるなぁ」ということである。
ひらがなやカタカナ、漢字をベースに生活する私たちには読むことも書くことも難しいものは少なくなく、キリル文字やトルコ文字などには、アルファベットとは微妙に異なる文字も存在しているだけに理解は難しい。グルジア語で「カハ・カラーゼ」は「კახა კალაძე」と書くが、ヨーロッパにもこうした特殊文字を用いる国もある。要は、それだけ多種多様であるということだ。
インターネットがライフラインとなり、ソーシャルメディアが台頭した現代では、そうした文字にアクセスしやすくなっている。そんなわけで、本日は編集部Sが普段目にする言語の中でキュートさを感じてしまったものをご紹介。
それは、デンマーク語である。
基本的にはアルファベットを用いるデンマーク語。デンマーク以外でもフェロー諸島などの一部地域でも話されており、同じ北欧のスウェーデン語とも似ているという。
で、そのデンマーク語で「ゴール」のことはこう言うのだ。
英語で言うところの“GOAL”。そう、“MÅL”である。
デンマーク語の“Å”は特殊文字であり、見た通りAの上に丸印がついている。日本語では「上リング付きA」と読む。デンマーク語の発音はないようなので、スウェーデン人の“MÅL”の発音を聞いてみよう。
これだけ見れば、確かに何のことを言っているのか分からないかもしれない。「どこがかわいいんだよ!」と。しかし、違うのである。デンマークのサッカーシーンでは、ゴールが決まった時にこんな表現をよくするのだ。
“Å”を連続で並べ、興奮を表現するのだ。これだけ丸みを帯びた文字が並ぶと、どことなくかわいく見えませんか?試しに拡大して見てみよう。
MÅÅÅÅÅL!
ほら、かわいい!文字として美しさすら感じる。
Mååååål!
個人的には小文字の方がキュートさあり。
最後に、デンマーク語のコメンタリーで本物の“Mål!”をお聞きください。
こっちはスウェーデン語。