9月28日、『BBC』は「フォルクスワーゲンが組織的な検査逃れによって大きな経済的打撃を受けたことで、サッカー界が受ける影響は?」という記事を掲載した。

クリーンディーゼル車にアメリカ合衆国における排ガス検査の結果を操作する機器が設置されていたことが発覚し、118億ポンド(およそ2兆1400億円)もの制裁金が科せられる可能性があるフォルクスワーゲン。

その制裁金が少なくなったとしても、今後の売り上げには世界的に影響が出ると考えられており、企業の経営に大きなダメージになると考えられている。

ドイツ屈指の大企業であるフォルクスワーゲン、並びにフォルクスワーゲン・グループはスポーツにも大きな投資を行ってきた。

今回の事件によって、スポーツ界にはどのような影響があると思われるのだろうか。コヴェントリー大学でスポーツビジネスの教授を務めているサイモン・チャドウィック氏は以下のように話しているようだ。

サイモン・チャドウィック
(コヴェントリー大学 スポールビジネス戦略学科教授)

「大きな財政的打撃を受けた際には、誰もが節約を考えなければならないものだ。

スポンサーシップは、緊縮財政を行う際には真っ先に切られてしまうものの一つである。それはクラブにとっては大きなインパクトを与えるはずだ。

それが支出のレベル、あるいはチームの質を保つことが出来るのかどうかにかかわらず、経済面での打撃に依存した影響は継続的に見守らなければならない」

【次ページ】単体ではなく「グループ」の問題