来年にEUROの開催を控えるフランス。そんななか、地元紙『L'ÉQUIPE』は、ジャンネッリ・インブラがベルギーを選択したと伝えた。

ジャンネッリ・インブラは1992年生まれの23歳。ギャンガンでデビュー後、マルセイユでリーグアン屈指の守備的MFとして成長を遂げた逸材である。今季からはポルトに移籍している。これまでフランスのユース代表でプレーしてきたが、フル代表経験はない。

そんなインブラだが、実はビルボールデというベルギーの都市の出身。コンゴ人の両親のもとベルギーに生まれフランスで育ったという経歴の持ち主なのだ。

そして、このほどベルギーのパスポートを取得する手続きを始めたという。その狙いは来年のEUROでベルギー代表としてプレーすることにあると同紙では伝えている。マルク・ウィルモッツ代表監督からの説得を受け、転向を決意したようだ。

フランス代表にとって、この転向は痛手となるのかというとそうとも言い切れないのが現状だ。それは同ポジションの尋常ならざる層の厚さにある。

フランス代表のボランチはポール・ポグバ(ユヴェントス)、ブレーズ・マテュイディ(PSG)、ジョフレイ・コンドグビア(インテル)、ヨアン・キャバイ(クリスタル・パレス)、ムサ・シソコ(ニューカッスル)といった常連組に加え、モルガン・シュナイデルリン(マンチェスター・ユナイテッド)、マクシム・ゴナロン(リヨン)、ジョシュア・ギラヴォギ(ヴォルフスブルク)といった実力者も控えている。さらには、ラス・ディアラ(マルセイユ)もこのほど復帰を果たしたばかり。

インブラの実力に疑いはないが、いまだフル代表歴はなく中盤3人の枠の12番手といったあたりが現状なのだ。さらに言えば、アーセナルで活躍しているフランシス・コクランにもまだお呼びが掛かっていない。そういった状況も踏まえて転向を決意したのかもしれない(まだ確定なのかは分からないが)。

一方、ベルギー代表は攻撃陣は豪華絢爛だが、中盤の守備的な人材といえばラジャ・ナインゴランにアクセル・ヴィツェルといった選手が主軸。フランスに比べればまだチャンスがあると言えそうだ。

とにかく続報を待ちたい。

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