アビスパ福岡の快進撃を牽引する20歳の守護神・中村航輔の『ファインセーブ集』をご紹介したところ、予想以上に大変な反響をいただいた。
そのほとんどが好意的なものであったが、一方で「セーブだけじゃ分からん。失点シーンを見てみんと」という反応もあった。厳しい声であるが、日本のウィークポイントとされ結果に直結する重要なポジションなだけに、それも当然なのかもしれない。
ということで、ややネガティブながら中村がプロデビューして以来の失点シーンを全て集めてみた。
失点シーンを全て?というと大変に思われるかもしれないが、中村が福岡で出場した17試合のうち失点は僅かに9で無失点が11試合と、実は意外と簡単な作業であった。
それではさっそく見ていこう。
第24節大宮アルディージャ戦
実質プロデビューとなる4月29日の磐田戦で零封し話題を集めた中村。
その後は怪我もあり出場機会を得られなかったが、チームの失点が続いていた7月、正GKだった神山竜一の体調不良もあり、井原正巳監督は首位を快走する大宮との重要な一戦で中村を約3か月ぶりに抜擢する。
しかし両者の勢いの差は歴然で、実戦感覚が鈍っていた中村もDFとの連携がまずく、35歳の播戸竜二に11分間でJ2最年長記録となるハットトリックを許した。中村にとってこれが後にも先にも唯一となる3失点(2失点目は1:00~、3失点目は1:15~)だ。
第25節京都サンガ戦
2試合続けて起用された京都戦は、DFの背後を突いたパスを豪快に決められた。この試合では素晴らしいスーパーセーブも披露しているが、一方でハイボールの処理に失敗するシーン(2:38~)も。